フォード・フォーカス・スポーツ
公開 : 2014.11.01 16:46 更新 : 2017.05.29 18:54
ということで、新規採用のACCは「こんなもんでしょう」。このテの制御の本来の活躍の場である高速道路ではまあフツーに快適に使えるレベル。なお、操作ロジックやスイッチの配置の方面に関してはこれ、フツーにかもっと使いやすいタイプ。それとフォーカス、ウィンカーのレバーはなぜか右側にあるけれどもちろんガイシャなので、ACCの設定可能速度のレンジの上側は高速道路の速い流れまでをもカバーして余りある。それだけでも加点要素なくらい実用的。あるいは実際的。
借りだした時点での走行距離はたしか1000km未満だったけど、乗り心地はよい。よかった。というか素晴らしい。泣く子も黙る某サスペンション(および動質全般および運転)の達人をして「どうさがしてもピッチングがない」といわしめただけのことはある感じ。んー。さすがフォード。あまりになにごともなく平和なので特に美点とも思わずに見すごしてしまいがちな、そんなような快適さ。
それと今回オッと思ったのはタイヤ。OE装着銘柄のミシュラン(プライマシーLC)はこれ、いわれてみるとたしかにレグノないしBS製品にアジが似ている。オトシン方面の特性。カタさ感。ハンドルきり始めと戻し終わりのところのたわみの手応え。ワダチに対する感度の高さ。あまりキッパリとはしてない直進力。いろいろソックリ。おそらく狙って作り込んだのだろうけど、そういう意味では上手い!!
エンジン、静か。チカラある。過給の応答遅れが全然ないじゃんすごいじゃん……と思ったら自然吸気。もちろん知ってはいたけど、そのぐらいダウンサイジング系と較べて負けてない。あるいは、勝ってるところもある。やっぱNAいいなぁ系。でもって燃費は、たとえば首都高と常磐道をフツーに(というか大半をACCまかせで)52kmほど走って5.3ℓ/100km(=18.9km/ℓ)。平均速度70km/hぐらいで。6速100km/h時のエンジン回転数は2200rpmあたり。
あとフォーカス、オーディオの音がよい。わざとらしく効かしを入れてないのでこれまた見すごされ……いや聴きすごされがちかもしれないけれど、誰にとってもイヤみのない音にちゃんと手間をかけて仕上げてある感じがちゃんとある。ナビもないダッシュ中央部にデーンと操作パネルがあるのは伊達ではない感じ。販売店装着オプションのナビをつけるとこの純正オーディオとはサヨナラで、その場合は実にもったいないことになる。
(文・森 慶太 写真・花村英典)
フォード・フォーカス・スポーツ ドライバーアシストパッケージ
価格 | 307.0万円 |
0-100km/h | 9.3秒 |
最高速度 | 210km/h |
燃費 | 15.2km/ℓ |
CO₂排出量 | 154g/km |
車両重量 | 1380kg |
エンジン形式 | 直4DOHC, 1998cc |
エンジン配置 | フロント横置き |
駆動方式 | 前輪駆動 |
最高出力 | 170ps/6600rpm |
最大トルク | 20.6kg-m/4450rpm |
馬力荷重比 | 123ps/t |
比出力 | 85.1ps/ℓ |
圧縮比 | 12.0:1 |
変速機 | 6段DCT(パワーシフト) |
全長 | 4370mm |
全幅 | 1810mm |
全高 | 1480mm |
ホイールベース | 2650mm |
燃料タンク容量 | 55ℓ |
荷室容量 | 316-1101ℓ |
サスペンション(前) | マクファーソン・ストラット |
サスペンション(後) | マルチリンク |
ブレーキ(前) | Vディスク |
ブレーキ(後) | ディスク |
タイヤ | 215/50R17 |