ダイハツ勢の落ち込み Nボックスは20か月連続で首位譲らず 軽自動車の新車販売

公開 : 2024.02.08 07:05

・1月度の軽自動車、車名別の新車販売を解説
・乗用車、商用車ともにダイハツの出荷停止が大きく影響した
・登録車含む全体の車名別トップはNボックスが譲らず

ダイハツ勢が続々とトップ10陥落

全国軽自動車協会連合会は、2024年1月期における軽自動車新車販売の車名別ランキングを発表した。

2024年1月 軽自動車通称名別新車販売トップ10
1位 ホンダNボックス:1万7446台
2位 スズキスペーシア:1万1316台
3位 スズキ・ハスラー:8211台
4位 日産ルークス:6943台
5位 スズキ・ワゴンR:5983台
6位 スズキ・アルト:5225台
7位 三菱デリカミニ/eK:5170台
8位 ダイハツ・タント:4849台
9位 日産デイズ:4644台
10位 ホンダNワゴン:2837台

ダイハツ・タント
ダイハツ・タント

1月期の軽自動車の車名別ランキングは、2023年10月に全面改良を図ったホンダNボックスが前年同月比11.9%減だったものの、1万7446台を販売して20か月連続での首位を獲得する。

続く第2位には、2023年11月に第3世代の新型モデルに移行したスズキ・スペーシアが同11.1%増の1万1316台を売り上げて位置。第3位には、軽クロスオーバーの定番モデルに君臨するスズキ・ハスラーが同14.4%増の8211台を記録して入った。

トップ3常連のダイハツ・タントは、認証申請における追加不正行為の判明に伴う出荷停止の影響で、前月の第2位から第8位(4849台)へと陥落。また、ダイハツ・ミラは前月の第6位から第11位(2625台)、ダイハツ・ムーヴは前月の第8位から第12位(2611台)、ダイハツ・タフトは前月の第7位から第15位(2035台)へと大きく順位を落とした。

商用車でもダイハツ出荷停止の余波大きく

注目モデルの動きを見ていこう。2023年5月より販売を開始した三菱デリカミニは、基本コンポーネントを共用する既存のeKシリーズとの合算で5170台を記録して第7位にランクイン。また、マイナーチェンジを図った日産デイズは前年同月比123.5%増の4644台を成し遂げて第9位に入る。

一方、軽EVのカテゴリーでは日産サクラが同45.1%減の2314台、三菱eKクロスEVが同68.3%減の274台と苦戦。対して、ダイハツの軽商用車の出荷停止の波及もあって、スズキ・エブリイが同13.8%増の5328台、スズキ・キャリイが同16.4%増の4981台と2桁増を成し遂げた。

スズキ・エブリイ
スズキ・エブリイ

なお、登録車と軽自動車を合わせた1月期の車名別ランキングのトップ5は、ホンダNボックスが6か月連続での首位に立ち、以降はトヨタカローラ、トヨタ・ヤリス、スズキ・スペーシア、トヨタ・シエンタの順で続く。月間販売台数1万台超えは、常連のダイハツ・タントが欠けたこともあって、4車種にとどまった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。

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