スバル・レガシィ・アウトバック・リミテッド
公開 : 2014.11.25 19:41 更新 : 2017.05.29 18:42
振り返れば、先代レガシィの発表は2009年のニューヨーク・ショー、そして新型となった6代目は同じアメリカのシカゴ・ショーだった。日本に先行してワールドプレミアを行うそうした事実からも北米市場を向いてクルマ造りがなされているのは明らかだが、それは正解で、今に至る富士重工の好調ぶりは、このレガシィとフォレスターという北米市場における2大スターによってもたらされたといっても過言ではない。
反面、日本では「大きくなった」やデザインが「スバルらしくない」というファンの意見もあり、その対応としてレヴォーグとWRXが登場したのはご存知のとおり。かくして6代目は、日本市場=ボディサイズという制約から放たれ、さらにまっとうな大型化を果たすことになった。まっとうな大型化というのは、前代のステーションワゴンとセダンのB4におけるサイズの話で、この両モデルはアウトバックとは異なり、ボディの全幅が日本向けのアウトバックよりも狭められていたからだ。よって6代目レガシィは、アウトバックもB4も同じ1840mmの全幅を得るに至り、ボディの均整が一層確保された印象だ。ちなみにレガシィは6代目となった際にステーションワゴンを廃止し、アウトバックとB4の2本立てに変更。これは全世界共通のラインナップだ。
2013年のLAショーで発表されたレガシィ・コンセプトほど大きくないが、実車を見て分かるそのサイズ感は、実に堂々としたものである。B4のディメンションは、Eセグメント車といえる全長4795×全幅1840mm×全高1500mm。これは、先代比で全長+50mm、全幅+60mm、全高-5mmというもので、ほぼ制約なしにデザインされたエクステリアは、量感と細部へのこだわりが見事に表現された、塊から削り出したようなフォルムと紹介できる。本レポートの主題がアウトバックであるということを忘れそうになるほど、実にイイ感じに仕上げられているのだ。