4種の「スイートスポット」はコレ! レンジローバー・スポーツ P400へ試乗 雰囲気に合うマイルドHV 

公開 : 2024.02.24 19:05

4種のレンジローバーのスイートスポット

それでも、実際に押せるハードボタンより操作しやすいとはいえない。レンジローバーによると、主な機能の8割は、ホーム画面から2タップでアクセスできるという。だが、ハードボタンなら1度の操作で済むことが多いのではないだろうか。

加えて、ハードボタンが省かれたセンターコンソールの領域は、効果的に使われていない。エンジンのスタートボタンとシフトセレクターが残され、周囲をグロスブラックのパネルが埋めている。ちょっと殺風景かもしれない。

レンジローバー・スポーツ P400(英国仕様)
レンジローバー・スポーツ P400(英国仕様)

ただし、試乗車は黒基調のナチュラルブラック・ベニア・インテリアとブラック・エクステリア・パッケージでコーディネートされ、統一感は出ていた。それ以外の内装は、充分に豪華で高品質。シートは座り心地が良く、ドライビングポジションも素晴らしい。

ちなみに、このブラック・エクステリアを選ぶと、テールゲートのレタリングもブラックアウトされる。一方で、フロントグリルに配される昔ながらの楕円ロゴは、ダークグリーンのまま残される。

ハードスイッチが大幅に削られ、タッチモニターへ集約されるアップデートは、使い勝手では逆行しているかもしれない。とはいえ、レンジローバー・スポーツの全体的な完成度は高いまま。多能ぶりと豪華さとの両立も、他ブランドが羨むようなものだろう。

フルサイズの本家から、コンパクトなイヴォークまで、4種類存在するレンジローバー。そのスイートスポットは、依然としてこのスポーツだといえる。

レンジローバー・スポーツ P400(英国仕様)のスペック

英国価格:9万2755ポンド(約1725万円)
全長:4946mm
全幅:1990mm
全高:1820mm
最高速度:241km/h
0-100km/h加速:5.7秒
燃費:10.1km/L
CO2排出量:223g/km
車両重量:2385kg
パワートレイン:直列6気筒2997cc ターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:400ps/5500-6500rpm(システム総合)
最大トルク:56.0kg-m/2000-5000rpm(システム総合)
ギアボックス:8速オートマティック(四輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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