電動化+コンバーチブル クラシックなオープンSUV 旧型レンジローバーを大改造

公開 : 2024.02.12 06:05

旧車のレンジローバーを改造し、電動化とコンバーチブル化を施したレストモッドが公開。見た目こそクラシックながら、ドライブトレインと内装はまったくの新設計。英国の「レンジ愛」が垣間見える1台に。

「レンジ」大好き英国人 今度はコンバーチブル化

英国のレストモッド企業ルナズ・デザインは、旧型のレンジローバーをベースとする電動コンバーチブルSUVを公開した。ドライブトレインから内装まで広範囲に及ぶアップグレードが施されている。

ルナズはこれまで、ロールス・ロイスファントムV、ジャガーXK120、ゴミ収集車などのレストアおよびEVコンバージョンを手掛けてきた。今回のモデルはその最新作である。

ルナズ・レンジローバー・コンバーチブル
ルナズ・レンジローバー・コンバーチブル    ルナズ

既存のレンジローバー・クラシックをベースに、5000時間に及ぶテストと開発が行われたという。電動ドライブトレインへの換装とルーフの改造に伴い、ボディとシャシーは剛性を保持するために「大幅に補強」されている。

エクステリアは、1983年の映画『007/オクトパシー』でジェームズ・ボンドが運転したレンジローバー・サファリにインスパイアされたという。

一方で、インテリアの開発には1000時間を費やした。人間工学的および技術的に見直しを行い、センターコンソールは3Dプリントで作られている。このコンソールは今後すべての電動レンジローバーに採用される予定で、現在さらに50台の生産枠が用意されているという。

センターコンソールには防水のウォールナット材、シートは水や塩素に強いレザーを使用する。外装に合わせてブルーのトリミングが施されている。

インフォテインメント・タッチスクリーンはスマートフォンのミラーリング機能に対応し、HVACコントロール用の回転ダイヤルとUSB-Cポートを備えている。

搭載される電気モーターは、最高出力380psと最大トルク62.2kg-mを発生する。

車両重量は未公表だが、スプリングとダンパーを強化し、ブレーキも大型化している。

ルナズの創設者デビッド・ロレンツ氏は次のように語っている。

「このレンジローバーでは、細部までこだわった当社の厳格なアプローチが、遊び心のあるアイコンにも適用できることを示しています。今回の電動レストモッドは、レンジローバー・クラシックを実用性と現代的な内外装デザインとの融合へと昇華させるものです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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