オンロードでクロカン四駆を比較試乗 ジープ・ラングラー×ランドローバー・ディフェンダー130

公開 : 2024.02.12 17:45

「ジープ・ラングラー・ルビコン4xe」/「ランドローバー・ディフェンダー130 アウトバウンドD300」の2台が登場。SUVではなく「クロカン4駆」と呼ぶべき2台を、主戦場ではないオンロードで比較試乗します。

特徴的な本格四輪駆動をチョイス

毎年恒例、日本自動車輸入組合(JAIA)が主催する輸入ブランド車の試乗会に参加した。主に自動車関連のメディアやジャーナリストなど報道陣向けに実施するものだ。

今年は、ドイツ/フランス/イタリア/英国/アメリカ/韓国/中国のブランドから合計62台が揃った。

比較試乗「ジープ・ラングラー・ルビコン4xe」/「ランドローバー・ディフェンダー130 アウトバウンドD300」
比較試乗「ジープラングラー・ルビコン4xe」/「ランドローバーディフェンダー130 アウトバウンドD300」    桃田健史

その中から、ジープ「ラングラー・ルビコン4xe」とランドローバー「ディフェンダー130 アウトバウンドD300」という本格四駆をチョイスして走り味を比較してみた。

できれば悪路での走破性をじっくりと比べてみたいところだが、今回は1枠80分間の舗装路面での試乗という条件であることをご承知頂きたい。

比較の結果を先に言ってしまうと、外観の見た目や、商品に対するユーザーのイメージと、実車の走行感には”それなりの差”を感じた。この”それなりの差”とは、けっしてネガティブな要因ではなく、新たなる気づきというようなワクワクする気持ちという意味である。

今回は、悪路での本領発揮という走行ステージではないのだが、それでも2モデルそれぞれの商品の魅力がダイレクトに感じられ、かつ2モデルの商品性がはっきりと違うことを改めて確認することができた。

ジープらしさ、さらに乗りやすく

では、ジープ「ラングラー・ルビコン4xe」から見ていこう。

ボディ寸法は、全長4870mmx全幅1930mmx全高1855mm。こうした数値だけ見れば、近年大型化が進む国内外のSUVのなかでは、けっして「大き過ぎる」という印象はない。

比較試乗「ジープ・ラングラー・ルビコン4xe」/「ランドローバー・ディフェンダー130 アウトバウンドD300」
比較試乗「ジープ・ラングラー・ルビコン4xe」/「ランドローバー・ディフェンダー130 アウトバウンドD300」    桃田健史

だが、やはりラングラーのエクステリアデザインは独自性が極めて強く、実寸法よりも大きな存在感がある。左ハンドル車である試乗車に乗り込むと、車内の雰囲気は新世代ジープを直感する。

走り出す前の心境としては「一体どんな走りなのか?」と走りが想像できない人も少なくないのではないだろうか。なぜならば、車両重量2350kgという巨体に対して、パワートレインが直列4気筒DOHCターボ・排気量1995ccのプラグインハイブリッド車という組み合わせだからだ。

ところが、走行に入ると、一般路/有料道路/山間部の道などでの走りで物足りないと思うシチュエーションはなかった。

また、EVモードで走行中にエンジンが始動する場面でも、ラングラーというモデルの走り味とミスマッチするような雰囲気はなく、ドライバーとして自然に受け入れることができた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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