これで公道走れるの? 1000馬力超の「ハイパートラック」 中身も無骨すぎる大型SUV

公開 : 2024.02.14 18:25

米国のスカーボ・ヴィンテージ社が「世界初の公道向けハイパートラック」と称する新型オフローダー、SVローバーを発表。V8スーパーチャージャーとバッテリーEVが用意され、いずれも最高出力は1000psを超える。

米国生まれのマッスルSUV

米国のモータースポーツ企業スカーボ・ヴィンテージ(Scarbo Vintage)は、「世界初の公道向けハイパートラック」と謳う大型SUV、SVローバーを公開した。

カーボンファイバーとアルミニウムからなるボディ、巨大なフレアフェンダー、無骨なアンダーボディプロテクション、前後LEDライトを採用。全体的なデザインは旧型のランドローバーディフェンダー90から影響を受けているようだ。

スカーボSVローバー
スカーボSVローバー    スカーボ・ヴィンテージ

最高出力1100psのスーパーチャージャー付きV8エンジン、または最高出力1005psのバッテリーEVのいずれかを選択可能。後者は2基の電気モーターと75kWhのバッテリーを搭載する。

SVローバーは二輪駆動と四輪駆動を切り替え可能で、前後のディファレンシャルロックや高さ調整可能なプッシュロッド式サスペンションを装備し、30インチ(76cm)のホイールトラベルを実現している。

また、四輪操舵システム、40インチのオフロード専用タイヤ、カーボンセラミック・ブレーキディスクを装備する。

インテリアは現代的な技術と実用主義の融合だ。溶接むき出しの金属パーツの中に、12.3インチのデジタルメータークラスターと12.8インチのインフォテインメント・スクリーンを設置。ウィンカーレバーはアルミニウムと思われる仕上げが施されている。アルカンターラのスパルコ製バケットシートとエアコンも装備される。

生産予定台数や販売価格は明らかにされていない。

スカーボ・ヴィンテージはこれまで、1967年のフェラーリ312へのオマージュであるSV F1、ケン・ブロック氏のスタントカー「フーニピガサス」のベースとなったポルシェ911由来のSC RSRを開発してきた。SVローバーは、同社3番目のモデルである。

SV RSRの価格が93万5000ドル(約1400万円)であることから、SVローバーはこれを若干上回る可能性もある。

同社のジョー・スカーボCEOは次のように語っている。

「SVローバーは、オフロードでのパワー、操縦性、能力において新たな極限を表現しています。クラシックな英国デザインの懐かしさと、現代のアメリカン・マッスルやテクノロジーを融合させ、トロフィートラックの域を超えたドライビング・エクスペリエンスを提供します」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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