名車リバイバル 成功と失敗 ハマー、ブロンコ、Tバード… 新型の評価は?

公開 : 2024.02.24 18:05

フォード・サンダーバード – リバイバル

5年間の休止期間を経て、新型サンダーバード1955年のオリジナルデザインへのオマージュとして2002年に復活した。第11世代となるこのモデルは、レトロなスタイリングを取り入れた2シーター・コンバーチブルである。56年型と57年型を彷彿とさせるハードトップ、第3世代に似たテールライトが採用され、リンカーンLSやジャガーSタイプと共通の3.9L V8エンジン(最高出力252ps)が搭載された。

デザインで歴代モデルに敬意を表していたものの、熱狂的な支持を得るには至らず、オリジナルよりも魅力に欠け、運転する楽しみも少ないという認識を招いた。販売が芳しくなかったため、フォードは2005年にTバードに終止符を打った。この復活劇は間違いなく失敗だった。

フォード・サンダーバード - リバイバル
フォード・サンダーバード – リバイバル

ハマーH3

米国人は大きなクルマが好きなことで知られているが、ハマーはまさにその象徴である。その名が示す通り「H3」はハマーの第3世代にあたるモデルであり、シリーズ最小にもかかわらず、どこからどう見ても大型SUVである。

軍用車ハンヴィーから派生したハマーH3は、堅牢な構造、高いグランドクリアランス、ワイドなスタンスが特徴だ。米国の消費者は、そのユニークなデザインと軍用車のDNA、そしてオフロード性能を求めてハマーに群がった。

ハマーH3
ハマーH3

ハマーEV

ガソリンを大量に消費するハマーが、EVとして復活するとは誰も期待していなかっただろう。しかし、GMCは2021年に実現してしまった。ハマーEVの特筆すべき点は、合計出力1000psの3基の電気モーター、先進のオフロード技術、運転支援システム、最新のインテリアデザインなど。

もちろん、パワートレインという点ではオリジナルから大きく逸脱しているが、現代的なスタイリングの中にもハマーらしいデザイン要素を多く残している。予約段階で6万5000台以上の注文があったことからもわかるように、リバイバルモデルとして成功作と言えるだろう。

ハマーEV
ハマーEV

ジープグラディエーター

初代グラディエーターは、ジープSJプラットフォームをベースに1962年から1988年まで生産されたフルサイズ・ピックアップトラックのシリーズである。その不朽の設計により、単一のプラットフォームで26年以上も生産され続けた。

AMC製3.8L直列6気筒など複数のパワートレインが用意され、7フィート(約2.1m)または8フィート(約2.4m)の荷台に、後輪駆動と四輪駆動が設定された。頑丈な造りと適応性の高さ、頼りがいのあるオフロード性能から人気モデルとなった。

ジープ・グラディエーター
ジープ・グラディエーター

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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