ポルシェ V6ツインターボで544馬力、新型パナメーラ・ハイブリッド日本導入 PHEVが刷新

公開 : 2024.02.21 06:25

ポルシェが新型パナメーラ4 Eハイブリッドと新型パナメーラ4S Eハイブリッドを発表した。改良型2.9L V6ツインターボと電気モーターで総出力544psを発生。電気航続距離96km、充電時間も短縮へ。

改良型パワートレイン搭載 出力と充電性能向上

ドイツの自動車メーカーであるポルシェは2月20日、新しいパワートレインを搭載する新型パナメーラ4 Eハイブリッドおよび新型パナメーラ4S Eハイブリッドを発表した。

昨年末に登場した第3世代パナメーラのPHEVバージョンで、従来モデルよりも充電時間が短く、電気のみの航続距離も長い。日本向けの受注開始日や価格は未定。

ポルシェ・パナメーラ4S Eハイブリッド
ポルシェ・パナメーラ4S Eハイブリッド    ポルシェ

両車ともツインターボの2.9L V6ガソリンエンジン、電気モーター、25.9kWhのバッテリーを搭載する。バッテリーは従来よりも8kWh容量が大きく、電気航続距離はWLTPサイクルで96kmに増加した。

欧州仕様では、家庭用充電器から2時間39分(従来より1時間26分早い)で充電できるようになった。また、最大88kWの回生ブレーキによって、効率性が向上している。

パナメーラ4 Eハイブリッドでは、単体で304psを発生するV6エンジンにPDK 8速ATを組み合わせ、システム総出力は470ps、最大トルクは66.3kg-mとなる。0-100km/h加速は4.1秒、最高速度は280km/h。

パナメーラ4S Eハイブリッドは、エンジンが353psに強化され、システム総出力544ps、最大トルク76.4kg-mを発生。0-100km/h加速タイムは3.7秒に短縮され、最高速度は290km/hに達する。

路面を読み取るエアサス標準装備 走行モードは全6種類

PHEVのスタイリングとしては純内燃エンジン車と大きく変わらないが、エアロダイナミクスに最適化されたフロントバンパーと、グリーンまたはブラックのブレーキキャリパーによって差別化される。

足回りとしては、新しいポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント(PASM)を含むアダプティブ2チャンバー・エアサスペンションが標準装備となる。ダンパーは毎秒最大13回の設定調整が可能で、状況に合わせてボディを常に水平に保つ。

ポルシェ・パナメーラ4S Eハイブリッド
ポルシェ・パナメーラ4S Eハイブリッド    ポルシェ

ハイブリッド専用の4つの走行モードと、「スポーツ」および「スポーツプラス」モードが搭載される。始動時はフル電動の「Eパワー」モードでスタートし、バッテリー残量が減ると「ハイブリッドオート」モードに切り替わり、前方の道路状況を読み取り、効率の最大化を図る。

「Eホールド」モードではバッテリーの充電量を維持し、「Eチャージ」モードでは55km/h以上での走行時に最大80%まで充電される。

スポーツ・モードとスポーツプラス・モードでは、目標充電量を20~30%とし、性能と効率を両立させる。

日本仕様の詳細は後日発表される予定だ。参考までに、英国価格は9万300ポンド(約1700万円)からとなっている。

さらにパワフルなパナメーラ・ターボS Eハイブリッドもこの先ラインナップに加わる見込みだ。従来のシステム総出力680psを上回る可能性がある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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