アルファ【新たな特別モデル】を示唆!? アルファ・ロメオ毎年1台の新車投入計画とCEOの弁

公開 : 2024.02.22 07:05

ステランティスが開催したラウンドテーブルに続き、グループであるアルファ・ロメオCEOのジャン・フィリップ・インパラートが同社の計画を発表しました。毎年1台の新車投入と何やら33ストラダーレに次ぐ特別モデルも?

販売台数30%増し、躍進するアルファ

新年早々、アルファ・ロメオのCEO、ジャン=フィリップ・インパラートが来日し、伝統的なイタリアン・ブランドの展望を話してくれた。

その名前でお気づきの方がいるかもしれないが、インパラートはフランス人で、もともとプジョーシトロエンでセールスやサプライヤー担当としてキャリアを積んできた人物。2021年の1月からステランティスの取締役会メンバー、そしてアルファ・ロメオ・ブランドの最高経営責任者になっている。

アルファ・ロメオCEOが語る イタリアン・ブランドの展望
アルファ・ロメオCEOが語る イタリアン・ブランドの展望    ステランティス

インパラートは昨年3月、コンパクトSUVのトナーレをローンチした際にも来日している。アルファ・ロメオ電動化の嚆矢といえるトナーレはMHEVやPHEVをラインナップしたモデルであり、インパラートはこれをきっかけとして電動ゼロのメーカーから今後5年でゼロエミッションのメーカーに変わると宣言している。 

今回の話は2023年の振り返りからはじまった。

「昨年の大きなニュースは7万台の販売台数を達成できた点です。これは前年比で30%の伸びとなります。ヨーロッパ市場だけでみると46%の伸び、中東とアフリカ地域では74%の伸び率になります」と彼は述べた。

もちろんこれほどの大幅な伸びを記録した要因は売れセンの導入。つまりトナーレが起爆剤となっている。それと同時にインパラートが強調していたトピックはJDパワーの北米における初期品質において、並み居るプレミアムブランドを抑え、アルファ・ロメオが首位に輝いたことだった。

電動化への第一歩だけでなくクオリティが高まっていることも証明したのである。インパラートの口ぶりもとても軽妙に感じられたのである。

日本市場の期待も厚い今年の主役とは?

さて今回インパラートCEOの口から直接伺いたいことといえば当然のニューモデルの導入計画である。インパラートCEOは就任直後、クオリティを高めるとともに毎年1台の新車を導入すると約束しているのだ。

「その前にまず、33ストラダーレについて触れさせてください。33台限定で、オーナーが様々な仕様をオーダーできるこの特別なモデルは昔のアルファ・ロメオを彷彿とさせるもの。価格は3億円ほどですが、33台が7週間で完売しました。これはアルファ・ロメオの技術力とともにブランドの潜在能力を示すものだと思っています。ちなみに80%のカスタマーが内燃機モデルを選んでいます。BEVは10%ですね。残りはまだ決まっていないようです。デリバリーは月2台、今年の年末からカスタマーのもとに届くことになります」

アルファ・ロメオCEOが語る イタリアン・ブランドの展望
アルファ・ロメオCEOが語る イタリアン・ブランドの展望    ステランティス

33ストラダーレの結果に気をよくしたアルファ・ロメオとインパラートCEOは新たなフォーリセリエ(特別なモデル)を企画しており、すでにウェイティングリストが作られているのだとか。

「2024年、今年の主役は4月に発表予定のミラノです。バロッコ工場で生産されることになるこのクルマはジュリエッタやミトといったスモールモデルの精神的な後継モデルといえるでしょう。このクルマはアルファ・ロメオ初のBEVですが、MHEVモデルも用意します。動力源に関わらず、ハンドリングや楽しさはアルファ・ロメオであると明言できます」

ミラノはBセグメントのSUVで、ステルヴィオ/トナーレに続くアルファ・ロメオSUVの末っ子という位置づけになるようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事