アウディ、新型車遅延で技術責任者を更迭か 主力モデル開発長期化の責任追求

公開 : 2024.02.22 18:05

アウディの技術開発担当取締役であるオリバー・ホフマン氏が、間もなく開催の取締役会で退任を求められる可能性。Q6 eトロンや次期A5など、主要な新型車の開発長期化の責任を問われているようだ。

新型車の開発長期化 技術トップ交代?

ドイツの自動車メーカーであるアウディAGは、22日木曜日に開催される取締役会において、技術開発部門トップであるオリバー・ホフマン氏の即時退任を求める動議を提出する見込みだ。関係筋が明らかにした。

この動きは、複数の新型車の導入が遅れていることを受けてのものだという。2021年にアウディの技術開発担当取締役に任命されたホフマン氏(現在46歳)は、ここ数か月間、この件でゲルノット・デルナー会長から非難を受けていた。

この動きは、アウディの複数の主力新型車の導入が遅れていることを受けたものだ。
この動きは、アウディの複数の主力新型車の導入が遅れていることを受けたものだ。

親会社フォルクスワーゲン・グループの製品・戦略責任者でもあるデルナー氏は、2023年9月にアウディ会長に就任した。新型EVのQ6 eトロンや、ガソリン車の次期A5で見られる開発長期化については、技術責任者であるホフマン氏の責任を追求している。

アウディ本社の情報筋によると、デルナー氏は取締役会に対してハイレベルな経営および業務改革を提示し、ホフマン氏の解任を求める予定だという。

ホフマン氏はこれまで、アウディ・スポーツのトップや、アウディの最高執行責任者(COO)を務めたことがある。2023年5月、アウディの前会長であるマルクス・ドゥスマン氏によって雇用契約を5年延長されたばかりだ。

取材で得た情報によると、契約はあと4年残っているが、スイスにある旧ザウバー工場でF1チーム運営責任者を任せられることになるかもしれないという。

アウディはこの件に関するコメントを避けた。アウディ取締役会がデルナー会長の提案に同意した場合、3月に予定されているフォルクスワーゲン・グループの取締役会で最終決定が下されることになる。

ホフマン氏の後任として考えられるのは、ポルシェの開発責任者で、フォルクスワーゲン・グループのソフトウェア子会社カリアドの監査役会メンバーでもあるミヒャエル・シュタイナー氏(59歳)だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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