自社のSDGsに悩む企業のアナタ! アウディの取組み ネットカーボンニュートラルな生産をご紹介
公開 : 2024.02.23 20:05
アウディ・インゴルシュタット拠点で生産される同社の車両はネットカーボンニュートラルな方法で生産されており、環境プログラムの一環として、2025年までにはすべての拠点での実現をアウディは宣言しています。
インゴルシュタット発 目標を達成するための4つの柱から構成されるコンセプト
アウディのインゴルシュタット工場は、2024年1月1日からネットカーボンニュートラルな方法による生産を始めたと発表した。
これにより、この工場は、ブリュッセル(ベルギー/2018年)とジェール(ハンガリー/2020年)に続き、ネットゼロエミッションで稼働するアウディの3番目の工場となるという。一方、アウディR8およびアウディeトロンGTクワトロは、既に2020年からベーリンガーホフ工場でカーボンニュートラルな方法で生産されている。
アウディは、ミッション:ゼロ環境プログラムとして、2025年までに世界のすべての拠点でネットカーボンニュートラルを達成するという目標を設定しており、ネッカーズルムとサンホセチアパ(メキシコ)の生産拠点においても、その目標に向けた最終段階を迎えていると話す。
アウディ生産およびロジスティクス担当取締役 ガード・ウォーカー
「環境保護に最善を尽くすことは、アウディの企業戦略の根幹となっています。私たちは、インゴルシュタット拠点のエネルギー源を再生可能エネルギーに切り替えることで、ネットカーボンニュートラルな車両を生産するという目標達成にさらに近づきました」と強調した。
1.エネルギー効率の向上
まず最初のステップは、アウディ拠点のエネルギー効率を改善すること。これにより、既に大量のCO2排出量が削減され、例えば、2022年にはこれらのエネルギー管理対策により、インゴルシュタット拠点では、3万5000メガワット時(MWh)を超えるエネルギーを節約し、5000トン以上のCO2排出量を削減したとしている。
アウディが自社開発したエネルギー分析プラットフォームは、この目標の達成に大きく貢献した語る。これは、社内の生産プロセスにおける様々な現場から大量のデータを収集し、オンタイムでコンパイル/プレパレーション/プロセッシングといった一連の処理を実行するソフトウェアベースの分析システムだ。
このプロセスは、大量のデータに対して統計学やAIなどを駆使した分析を行う、データマイニングとして一般的に知られており、分析結果は、ユーザーが分析の重要な結果をすぐに特定できるように視覚的に表示される。これにより、不要なエネルギー消費の原因をより簡単に理解して分類、その上で潜在的なエネルギー節減の可能性を特定し、最終的に適切な対策を導き出すという。