2024年版 使い勝手良し、走り良し!「最強」電動SUV 10選 カテゴリー別ランキング
公開 : 2024.03.03 18:05
トレンドの最先端を征く電動SUV。使い勝手、走り、コストパフォマンスなどそれぞれの分野で「最強」のモデルを紹介する。
もくじ
ー「現代」を象徴するような電動SUVたち
ーキアEV9 - 室内空間と汎用性
ーフィスカー・オーシャン - 航続距離
ーテスラ・モデルY - エネルギー効率
ーヒョンデ・アイオニック5 N - 走りの楽しさ
ーメルセデス・ベンツ EQE SUV - 運転支援
ージェネシス・エレクトリファイドGV70 - 使い勝手の良さ
ーBMW iX - 乗り心地と高級感
ースコダ・エンヤク - 総合力
ーフィスカー・オーシャン:コストパフォマンス
ーレンジローバー・エレクトリック - 熱い期待
「現代」を象徴するような電動SUVたち
実用性、走行性能、コストパフォマンス、航続距離、高級感といった観点から、それぞれ「ベスト」な電動SUVを紹介する。
SUV人気はとどまるところを知らない。トヨタRAV4や日産キャシュカイ(日本名:デュアリス)が開拓した小型クロスオーバー/SUVの市場、ジープやランドローバーのようなオフロード車への熱い視線、ポルシェ・カイエンやBMW X5が見せつけた高級車らしい走り、そしてテスラ・モデルYのような電動SUVの台頭……。
EV(電気自動車)への移行により、SUV独自のメリットがひそかに注目されている。車高が高いため、大容量の駆動用バッテリーを隠すのに理想的なのだ。背の低いセダンなどでは、室内空間への影響を抑えるのに苦労する。
今や世界各地でさまざまな電動SUVが発売されているが、今回はEVの選択肢が豊富な欧州市場からトップ10を選出した。ただ、サイズや価格の差が大きすぎるため、走る楽しさや使い勝手の良さなど各分野ごとに1台(+アルファ)ずつ紹介していきたい。
キアEV9 – 室内空間と汎用性
優秀賞:テスラ・モデルY、スコダ・エンヤク
電動SUVが求められる理由の1つに「室内の広さと使いやすさ」がある。この点、キアEV9は頭一つ抜けている。絶対的な広さではメルセデス・ベンツEQS SUVが勝るが、価格は高いし、それほど汎用性があるわけではない。
EV9はガラスエリアが広く、折り畳みが簡単なシートを備えている。充電ケーブルを収納するフロントのラゲッジコンパートメントのおかげで、広々とした空間をより有効に活用できている。単に広いだけではないのだ。
走りも非常によくできている。デュアルモーター仕様は強力なパフォーマンスを誇るが、今後発売されるシングルモーター仕様が販売の主力となるだろう。7人乗りのSUVとしては非常にスタイリッシュで、高級感、効率性、航続距離ともに申し分ない。
英国価格は6万5025ポンド(約1240万円)から。もう少し手頃なものや、あるいは7人乗りを必要としないなら、テスラ・モデルYかスコダ・エンヤクが最有力候補となる。
フィスカー・オーシャン – 航続距離
SUVのボディ形状は空力の面で理想的とは言いがたいが、巨大なバッテリーを搭載することで効率の悪さを補うメーカーもある。航続距離の長い電動SUVの代表格となっているのが、フィスカー・オーシャンだ。最上位グレードの「エクストリーム」は1回の充電で最長707kmも走行可能とされる(WLTPサイクル)。
中間グレードの「ウルトラ」も690kmという驚異的な数値を謳っている。弊誌はまだ徹底的な試乗テストはできていないが、この2つのグレードにはヒートポンプが標準装備されているので、冬でも航続距離はかなり保たれるはずだ。バッテリーは106kWh と大容量だが、200kWの急速充電に対応している。
航続距離以外の点では、おおむね快適で、静粛性も高く、実用的で、運転しやすい。ステータスを「走り」に全振りしていない分、扱いやすいクルマとなっている。価格としてはウルトラが5万900ポンド(約970万円)、エクストリームが5万7900ポンド(約1100万円)と、他の高級電動SUVたちと比べると少しだけ安く感じられる。
最も安価なエントリーグレードの「スポーツ」は3万6900ポンド(約700万円)からで、航続距離は464kmとされる。
他に航続距離が長いEVとしては、BMW iX xドライブ50(615km)かポールスター3(610km)があり、どちらも高価だが快適な高級SUVだ。