2024年版 今こそ乗りたい「最強&最高」のスポーツカー 10選 公道で味わう「大人」テイスト

公開 : 2024.03.09 18:05

公道で「クルマとの一体感」を味わうならスポーツカーが最適。その中でも中~上級クラスから選りすぐりの10台を紹介する。加速、ハンドリング、快適性、コストパフォーマンス……さまざまな観点から現代のベストを選んだ。

「クルマとの一体感」を公道で味わうならコレだ

現代のスポーツカーの中から、卓越したポテンシャルを持つモデルを10台紹介する。クラスとしては中~上級に位置するモデルを選んだ。もっと手頃なスポーツカーや、一部の人しか手が出せないような超高級車はまた別の機会に取り上げたい。

運転にワクワク感を求めるなら、スポーツカーが最適だ。その名が示すように、モータースポーツの興奮を日常的に味わうために開発されたもので、乗用車と同じくらい歴史のあるカテゴリーである。現代のスポーツカーは、レースとの直接的なつながりを捨て、オールラウンダーとして成熟してきたが、ドライバーを中心とする設計思想は変わらない。

中~上級クラスのスポーツカーから「最高」の10台を紹介する。
中~上級クラスのスポーツカーから「最高」の10台を紹介する。

時代の流れによってスポーツカーの定義も広がり、小型のホットハッチから1人乗りのサーキット専用車まで、今やあらゆるものが「スポーツカー」の旗印の下にまとめられている。しかし、今回は胸のすくような加速とリニアなハンドリングを持ちながら、主に公道で活躍するモデルに焦点を当てる。

乗車定員は限定せず、快適性や実用性も重視したが、エンジンレイアウトや駆動方式はバラエティに富んでいる。筆者(英国人)の好みが加味されていることもお忘れなく。

1. ポルシェ911

長所:4人乗車の使い勝手の良さ、ドライビングの多面的な魅力、価格に見合うパワーと速さ
短所:ある意味で普遍的、希少性は高くない

2019年の登場以来、ポルシェ911の最新世代である「992型」のモデルラインはかなり充実してきた。フラット6ターボエンジンは共通だが、最高出力385psのカレラとカレラT、そして450psのカレラSと480psのカレラGTSがある。ボディスタイルはクーペ、カブリオレ、タルガ。駆動方式は後輪または四輪駆動。トランスミッションは8速デュアルクラッチPDKと7速MTが設定されている。さらに上位モデルとしてGT3、GT3 RS、ターボ、ターボSが君臨する。

1. ポルシェ911
1. ポルシェ911

弊誌はこれまで、911のほぼすべてのバリエーションを試乗してきたが、低評価をつけるようなものにはまだ出会っていない。第8世代の現行型はかつてないほど洗練された高級車になったとはいえ、先代991型と同様に素晴らしいドライバーズカーであり、むしろライバルをさらに引き離す構えを見せているのである。

新たに登場したカレラTは、スピード感、落ち着き、生き生きとした感覚など1960年代、1970年代の911に近いスピリットを持つ。特に好ましいのは7速MTだが、PDKも精密な制御と扱いやすさを難なく両立させている。

992型は全長と全幅が拡大しているが、アルミニウムの多用によりボディシェルは軽量化した。また、四輪操舵(4WS)がオプションとして設定され、前後異幅のホイールとタイヤが標準となった。

フロントアクスルのトレッド幅の拡大、ステアリングレシオのクイック化により、ハンドリングが非常にシャープになったように感じられる。ターボエンジンは、かつての大排気量ユニットのような質感はないが、実走行でのパフォーマンスは非常に高い。

全体として、使い勝手の良さ、丸みを帯びたスポーツ性能、身近で日常的に乗り回せるという点において比類なきクルマである。数多くのライバルと比較しても、911のまるで常緑樹のような不変の輝きは群を抜いている。

記事に関わった人々

  • マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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