2024年版 現代の最適解? 今選びたいハイブリッド車 10選 エンジンと電気の魅力的なミックス

公開 : 2024.03.10 18:05

5. フォルクスワーゲン・ゴルフeハイブリッド

長所:電気航続距離が長い、ゴルフらしいオールラウンドな魅力
短所:タッチ操作中心のインテリアは使い勝手が悪い、質感も高くない

現在、フォルクスワーゲン・グループのPHEVとしては、ゴルフeハイブリッドが最有力候補となる。MQBプラットフォームをベースに、汎用性の高い1.4Lガソリンエンジンベースのハイブリッド・パワートレインを採用している。

5. フォルクスワーゲン・ゴルフeハイブリッド
5. フォルクスワーゲン・ゴルフeハイブリッド

まもなく改良新型が導入されるが、現状では最高出力204ps、電気航続距離は69kmとなっている。現実世界でこの数値を達成するのは難しいかもしれないが、パワートレイン全体としての仕上がりは上々だ。DCTの助けもあり、エンジン・モーター間の移行が苦にならない。

第8世代のゴルフらしく、なめらかなステアリング、安定したハンドリング、適度にしなやかな乗り心地を持つ。深夜にドライブしたくなるような刺激的なクルマではなく、上位のGTEも「ホットハッチ」とは言い難いが、どんなタスクでも難なくこなす能力、そしてどんな環境にも溶け込むカメレオンのような存在感は魅力的で、買い物にも子供の送迎にも使いやすい。4人家族には十分な広さがあり、収納スペースも充実している。

不満な点はインテリアだ。高級感はそれなりにあるが、コスト削減のため、先代モデルほどの上質さはないし、タッチスクリーンのインフォテインメント・システムも使いにくい。この点は改良新型で改善されているようだが……。また、駆動用バッテリーを追加したことでトランク容量が273Lに減少している。

6. ボルボV60 T6リチャージ

長所:汎用性が高い、燃費も良好
短所:エンジンが少し野暮ったい

10年あまり前、ボルボは上級PHEVのパイオニアだった。現在でも、かなり幅広い種類のPHEVを生産しており(焦点がEVに移って久しいが)、その中でも弊誌のお気に入りはV60 T6リチャージだ。

6. ボルボV60 T6リチャージ
6. ボルボV60 T6リチャージ

もっと上級のモデルもおすすめできる。しかし、実走行での燃費、電気航続距離、多用途性と地に足の着いたコストパフォーマンスを兼ね備えているV60がイチオシである。ボルボが鋭角的なモダンデザインに熱中する以前の、何十年も前に作っていた素晴らしいファミリーカーを思い出させてくれる。

最高出力350ps、0-100km/h加速5.4秒という性能のファミリーカーに物足りなさを感じる人はほとんどいないだろう。快適性を正面から狙いつつ、ハンドリングにも余念がない。うまくパッケージングされたスマートなインテリアには、収納スペースが充実しており、容量519Lのトランクは十分に実用的だ。

電気航続距離は約90kmとされ、実走行でもそれなりの低燃費を実現する。今回紹介するモデルの中では決して安くはないが、ランニングコストを低く抑えられることもあって、強力な候補の1つとなっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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