2024年版 現代の最適解? 今選びたいハイブリッド車 10選 エンジンと電気の魅力的なミックス

公開 : 2024.03.10 18:05

7. トヨタC-HR

長所:魅力的で洗練された走り、インパクトのあるスタイリング
短所:後部座席とトランクが窮屈

近年、数多くのメーカーがハイブリッド車を投入しているが、トヨタの優位性は依然として揺るぎない。四半世紀もの間、ハイブリッドを作り続けているという歴史に勝るものはないだろう。1990年代末に初代プリウスがデビューしたとき、多くの地域でやや奇抜なものとして受け止められたが、実際にはトレンドセッターであった。

7. トヨタC-HR
7. トヨタC-HR

トレンドといえば、クロスオーバー/SUVへの人気の高まりを受けてデザインされた1台がC-HRだ。2016年に発売されると日本だけでなく欧州でも支持を集め、2023年には魅力の幅を広げた第2世代が登場した。今のところ欧州専用車だが、1.8Lと2.0Lの「セルフチャージ」ハイブリッドに加え、新たに2.0L PHEVが導入された。

新型ではさらにインパクトのあるスタイリングになったが、ボディサイズとドライビングの個性は従来通りだ。従来のBセグメントとCセグメントのクロスオーバーの中間に位置し、後部座席やトランクは決して広くない。しかし、走りは洗練されており、一般的な道路状況では乗り心地も良好だ。

心臓部のハイブリッド・パワートレインは楽しいものではないが、いずれにせよC-HRはあらゆる場面で際立つ幅広い魅力を備えている。

8. マツダMX-30 eスカイアクティブR-EV

長所:高級感あるインテリア、スマートなスタイリング、シャープなステアリング、風変わりなパワートレイン
短所:短距離の移動にはバッテリーEV仕様の方がスマートかもしれない

マツダは独自のやり方を恐れたことは一度もない。他者から「風変わり」と思われるようなことも果敢に挑戦してきた。 “フリースタイルドア” と呼ばれる観音開きのサイドドアと、こだわりのロータリーエンジンを発電機として採用するMX-30 eスカイアクティブR-EVも、その好例だ。

8. マツダMX-30 eスカイアクティブR-EV
8. マツダMX-30 eスカイアクティブR-EV

先に投入されているバッテリーEV仕様の場合、35.5kWhという非常に小さなバッテリーを搭載し、公式航続距離は200kmとされる。新型のR-EVでは、830ccのロータリーエンジンと50Lのガソリンタンクが追加されるが、駆動用バッテリーの容量は約半分になる。そのため、電気航続距離は85kmにとどまるが、実際の航続距離は合わせて600km以上となる。

SUVライトなボディを持ち、居住空間もそこそこの広さがある。珍しい素材で彩られたインテリアは、独特の居心地の良さと好感の持てる雰囲気を醸し出している。

ダイナミクスでもMX-30は傑出している。バッテリーEV仕様では、最高出力145ps、最大トルク27.5kg-mと、直線での加速性能はごく一般的なものだが、ステアリングの重さとコーナリング中のサスペンションのしなやかな荷重移動の仕方は、あのMX-5(日本名:ロードスター)を彷彿とさせる。最高出力175psを発生するR-EVは、やや重く、ボディコントロールも落ち着きに欠けるが、それでも運転は楽しい。

マツダMX-30には魅力的な点がたくさんある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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