2024年版 現代の最適解? 今選びたいハイブリッド車 10選 エンジンと電気の魅力的なミックス
公開 : 2024.03.10 18:05
9. メルセデス・ベンツCLA 250e
長所:魅力的なデザイン、充実した車載システム、実用的な電気航続距離
短所:パワートレインはスムーズとは言えない、トルク不足を感じる場面がある
一部のPHEVでは、カタログ上の電気航続距離が長くても、欲しい装備を付け足していくとどんどん目減りしていく。ボディパーツ、ホイール、グレードによって、燃費・電費に大きな影響を受けてしまうためだ。
パンフレットやレビュー記事で電気航続距離の数字を見るときには、少し余裕を見込んでおくのが得策だ。しかし、そこまで深刻に考えなくてもいいPHEVの1つがメルセデス・ベンツCLA 250eである。
これは、メルセデス・ベンツのコンパクトな「スタイリッシュ・セダン」である。売れ筋のAクラスとプラットフォームを共有し、流麗なシルエットとフレームレスドアを採用することで外観の魅力をさらに高めている。4ドア・クーペだけでなく、ワゴンボディのシューティングブレイクも選択できる。
CLA 250e は1.3Lターボガソリンエンジンと電気モーターを搭載するが、BMW 225eのような四輪駆動ではない。4ドア・クーペのエントリーモデルの場合、電気航続距離は75kmで、最上位のシューティングブレイクAMGライン・プレミアム・プラスでは69kmとなる。いずれも70km前後と実用的で大差なく、この点、プジョーやオペルとは異なる。
ただ、濡れた路面では少々トラクション不足を感じる場面もある。パワートレインの動作はやや不自然で、静粛性も今ひとつだが、かなり経済的であり、高速走行では落ち着いている。また、コンパクトな上級PHEVとしては比較的ハンドリングも良い。
10. プジョー408(ハイブリッド136/ハイブリッド225)
長所:個性的な美貌、十分な居住空間の広さ、魅力的な走り、選べるハイブリッド・パワートレイン
短所:PHEVの電気航続距離が短い
今回、フランス車のランクインが少ないのは、少し予想できたことかもしれない。フランスやイタリアの乗用車メーカーで、PHEVやHEVのパワートレイン技術において競合他社をリードしてきたところはほとんどないが、成熟度の高さを感じさせるモデルもいくつかある。プジョー408は、その1つである。
従来のセダン、ステーションワゴン、SUVといったボディスタイルの中間に位置する、一風変わったプロファイルを持つが、これがまた非常に魅力的なのだ。308とプラットフォームを共有し、慣れ親しんだ1.2L 3気筒ターボガソリンエンジンも選択できる。
しかし、興味深いのはハイブリッドモデルだ。3気筒ターボエンジンに小型電気モーターを組み合わせたシンプルなハイブリッド136(HEV)と、1.6Lベースで合計出力225psを発生するパワフルなハイブリッド225(PHEV)がある。
408のロングトラベル・サスペンションは道路の凹凸をうまくいなしてくれるし、インテリアはスタイリッシュでかなり広い。停車していても目を引く大胆なエクステリアデザインは、プジョーというブランドの個性が炸裂している。
充電不要のハイブリッド136でも、高い経済性を発揮する。ハイブリッド225の電気航続距離は55kmと物足りなさを感じるが、十分に経済的だ。
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