2024年版 普段使いに最適? 「必要十分」な小型EV 8選 でも見た目も走りも大満足
公開 : 2024.03.24 18:05
8. GWMオラ03
長所:キュートなルックス、広くて高級感があるインテリア、成熟した乗り心地とハンドリング
短所:車載システムにバグがある、ステアリングが軽すぎる、航続距離が短い
中国の自動車大手、長城汽車のGMWオラ03(旧:オラ・ファンキーキャット)は、さまざまな理由で注目を集めている。小型EVとしては比較的大きく実用的で、価格もかなりお手頃だ。
ちなみに、GMWオラ03は「LEMON」と呼ばれるプラットフォームをベースにしているが、その頭文字が何を意味するのかは不明だ。英語の「Lemon(レモン)」は、特にクルマに対しては「欠陥車、不良品」という意味合いで使われる。高度なジョークか、あるいは担当者のナンセンスか……。
それはさておき、クルマそのものは玉石混交だ。確かに室内は広々としてるが、後部座席のヘッドルームはシート下のバッテリー位置がネックになっていて狭い。
インテリアの質感は上々で、高級感ある素材がふんだんに使われているが、安っぽいところもたくさんある。インフォテインメント・システムは機能性に富んでいるが、コントロールが小さくて操作しづらい。
走りとしては、乗り心地もハンドリングも十分に良いが、ステアリングは拍子抜けするほど軽く、エレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)はかなり大雑把に調整されている。バッテリーがフル充電されているときのパフォーマンスはかなり強力だが、残量が減るにつれて著しく悪化する。静粛性の低さも明らかな弱点である。
全体として、GMWオラ03に欠けているのは、質感の一貫性と徹底的なエンジニアリングである。ひどいクルマではないが、中国ブランドがまだ学ぶべきことはたくさんある。