あなたも返金対象かも 「整備してないのに請求」されてない? ビッグモーター事業所行政処分
公開 : 2024.03.03 11:45
・ビッグモーター全国130事業所に行政処分
・「整備してないのに請求」ボッタくり費用は客に戻ってくる?
・ビックモーターは「お客様に適切な対応を都度相談している」と回答
もくじ
ー国交省の監査で合計130事業所に「違反行為」が発覚
ー4回にわたる監査で過去2年間の記録簿などを全数検査
ー過剰請求、ボッタくりはどのように行われたのか?
ーやる必要のない整備や調整をやったことにして請求
ービッグモーターに聞いてみた!過剰請求の返金はされるのか?
国交省の監査で合計130事業所に「違反行為」が発覚
昨年7月28日に初めて国交省(地方運輸局)がビッグモーター34事業所(工場等)に立ち入り検査を行った。
検査の結果は10月24日に行政処分として出されており34すべての事業所に対して「指定取り消し」/「事業停止」/「文書警告」など、何らかの行政処分が下されている。
その後も、2024年に入ってから1月30日/2月14日、そして直近となる2月21日に出された行政処分によって合計130か所の事業所が処分を受けている。時系列で処分を受けた事業所の数を記すまえに「指定自動車整備」と「特定整備」について少し説明を加えておきたい。
指定自動車整備業(指定工場)
いわゆる「民間車検場」と同じ意味。「指定取り消し」とは、指定工場としての資格を失うこと。
簡単に言うとそこでは車検のための分解整備(特定整備)はできても、検査員による保安基準適合証は発行できない。指定を取り消された事業所で車検を通す際には分解整備(特定整備)を行ったあと、最寄りの運輸支局に車両を持ち込んで検査ラインを通すことになる。再び指定工場としての資格を復活させるには最低でも2年が必要とされる。
特定整備事業(認証工場)
特定整備とは従来からの「分解整備」に電子制御装置(自動ブレーキなどに使用される前方を監視するカメラやレーダーなどの調整や自動運行装置など)の整備を加えたもの。
特定整備事業を行うための認証要件には工場の寸法(間口や奥行きなど)や義務付けられた作業計器などの設置条件を満たす必要がある。令和6年4月で4年にわたる経過措置が終了するので特定整備事業を行う認証工場は新たな認証を受ける必要がある。
4回にわたる監査で過去2年間の記録簿などを全数検査
処分を行った複数の地方運輸局に聞くと、これらは監査に入った日からさかのぼって少なくとも過去2年間、その工場で扱った修理や整備、車検について全数を調査しているとのことである。
1.2023年10月24日
【処分内容】
指定自動車整備事業:12事業場での取消、11事業場での停止(20日~180日)
自動車特定整備事業:34事業場での停止(15日~90日)
2.2024年1月30日
【処分内容】
指定自動車整備事業:4事業場での取消、10事業場での停止(5日~185日)
自動車特定整備事業:15事業場での停止(10日~30日)
3.2024年2月14日
【処分内容】
指定自動車整備事業:5事業場での取消、11事業場での停止(15日~80日)
自動車特定整備事業:22事業場での停止(15日~25日)
4.2024年2月21日
最新の本処分で、38事業場を加えて合計130事業所での処分となる。
【処分内容】
指定自動車整備事業:15事業場での取消、12事業場での停止
自動車特定整備事業:30事業場での停止
行政処分を受けるに至った違反については各事業所によって異なるが2月9日に発表された浜松東店の例を挙げると画像の通りとなる。
ほかにも全国各地で処分を受けたビッグモーターの「主な違反」には「点検整備の過剰請求」(道路運送車両法第91条の3違反)の項目が多数、見られる。
また、同じ過剰請求では「板金作業等の過剰請求」(道路運送車両法第91条の3違反)の項目もある。ビッグモーター古賀店の処分内容を確認いただきたい。