かなり使える!「自在な7シーター」 フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーラン 英国版中古車ガイド 

公開 : 2024.03.14 19:05

落ち着いた見た目のミニバン、ゴルフトゥーラン ベースは7代目ゴルフ ドライバーにも好印象な7シーター 使い勝手に長けた車内空間 英国編集部が魅力を再確認

ドライバーにも好印象な7シーター・ミニバン

確かに、スタイリングは色っぽくないかもしれない。しかし、2代目フォルクスワーゲン・トゥーラン(ゴルフトゥーラン)は、驚くほど実用的で運転しやすい。ドライバーにも好印象な7シーター・ミニバンをお探しの方へ、好適なモデルといえる。

トゥーランは、英国では該当クラスのベストセラーに輝いている。2代目は2015年に登場しているが、中古車の人気も高い。

フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーラン(2代目/2015年〜/英国仕様)
フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーラン(2代目/2015年〜/英国仕様)

英国仕様の場合、エンジンのバリエーションは多彩で、幅広いニーズに応える。どれを選択しても、不満ない動力性能を発揮してくれる。

モデル初期に載った1.2Lと1.4Lのガソリンターボは、静かで上質。市街地移動が多い使い方に適している。1.6Lと2.0Lのディーゼルターボは、トルクが太く燃費に優れ、高速道路での移動が多い人へ向いている。

1.6Lディーゼルターボの最高出力は、当初109psだったが、2016年に114psへ上昇。2019年には、ガソリンターボが1.0Lと1.5Lの2択へ改められた。2021年以降の英国仕様は、150psを発揮する1.5 TSI 150のみへ絞られている。

これもトルクフルで、大人7名が乗車しても加速力は充分。低回転域から、しっかり四角いボディを引っ張ってくれる。ちなみに、0-100km/h加速は8.9秒がうたわれる。

運転した印象は、ステアリングの反応を予想しやすく、適度に引き締まった姿勢制御で安心感が高い。乗り心地はしなやかで、グリップも充分だ。快適性を重視するなら、16インチ・アルミホイールの方がベターだろう。

使い勝手に長けた車内空間が真骨頂

トゥーランがベースとするのは、7代目フォルクスワーゲン・ゴルフと同じプラットフォーム。ダッシュボードや内装には適度な高級感があり、操作性も良い。

英国で選べるトリムグレードは5種類。エントリーグレードの「S」でも装備は充実し、安全機能にも抜かりない。唯一スチールホイールを履くが、デジタルラジオ対応インフォテインメント・システムにパワーウインドウ、ヒーター内蔵ドアミラーなどが付く。

フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーラン(2代目/2015年〜/英国仕様)
フォルクスワーゲン・ゴルフトゥーラン(2代目/2015年〜/英国仕様)

SEでは16インチ・アルミホイールとオートライト、オートワイパー、アダプティブ・クルーズコントロールを獲得。SEファミリーには、パノラミック・サンルーフが与えられ、インフォテインメント・システムがアップグレードされる。

SELとRラインが上級グレード。アルミホイールがインチアップされ、3ゾーン・エアコンを装備。専用のボディキットで差別化もされる。

トゥーランの真骨頂といえるのが、使い勝手に長けた車内空間だろう。2列目は、3脚の独立したシートで構成され、個別にスライドとリクライニングが可能。チャイルドシートも、3脚並べて固定できる。

スライドドア側のシートを畳めば、3列目の乗降性を高く保てる。そして、この3列目は荷室フロアとフラットに格納可能。座れる状態にしても、大きめの買い物袋を問題なく積める空間が残る。

さらに、2列目と助手席もフラットに倒れる。そうすれば、小さな商用車並みの荷室を生み出せてしまう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ピアソン

    Mark Pearson

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事