2024年版 「おしゃれ+乗り心地もいい」コンパクトSUV 10選 トレンドど真ん中の大注目モデル
公開 : 2024.03.23 18:05
3. ヒョンデ・ツーソン
長所:非常に経済的、印象的なデザイン、大人っぽいインテリア
短所:ATの鈍さ、ドライビング・ダイナミクスの乏しさ
ヒョンデが販売するツーソン(Tucson)は、現行型で第4世代に数えられる。スタイリング的には地味な先代モデルと一線を画しており、インテリアの質感も高い。
ヒョンデは、特に欧州市場で「高級感」を重視したブランディングを行い、ドイツの高級車ブランドに追いつき、追い抜くべく牙を磨いてきた。その成果がツーソンに現れている。
使いやすさを優先したハンドリングバランスにより、走行性能はかなり無難なものに仕上がっているが、ワインディングロードを走り抜けるのは十分楽しめる。1.6Lのハイブリッドは力強さと低燃費を実現しているが、トランスミッションの働きが少し鈍い。
販売の後押しとなっているのが、充実した標準装備と保証だ。この2点もヒョンデの強みである。
ツーソンは洗練されたコンパクトSUVとして注目を集めている。欧州では近々、インテリアの改良が行われる予定だ。ユニークさは若干失われるものの、使い勝手の良さは維持されるはずだ。
4. キア・スポーテージ
長所:大胆なデザイン、すっきりとしたインテリア、幅広いエンジンラインナップ
短所:ハイブリッド・パワートレインはやや粗い感触、乗り心地とハンドリングのバランス良くない
これまで欧米で低価格の「バジェットカー」ブランドとして受け入れられてきたキアが、第5世代のスポーテージ(Sportage)で大胆かつ挑戦的なデザインを採用したことには驚かされた。奇抜なスタイルだが、大ヒットを飛ばしていることからもわかるように、消費者からの反応はおおむね好意的なものだ。
見た目はかなりアグレッシブだが、その中身は大人っぽく成熟したパッケージとなっている。使い勝手の良さなどは、これまでと変わらない。居住空間もそれなりに広く、平均的な家族には十分だ。また、マイルドハイブリッド付きのガソリンやディーゼル、PHEVまで、幅広いパワートレインも特徴である。
韓国車ブランドらしく標準装備や保証も充実している。
走行性能としては、玉石混交だ。ハンドリングは比較的安定している方だが、プッシュしても動きが鈍く、路面状況が悪いとすぐに落ち着きを失う。乗り心地もそれなりに洗練されているが、ライバル車と比べると見劣りし、小さな段差でも乗員にショックが伝わる。弊誌の試乗では、小径の17インチホイールを選ぶと、乗り心地が少しだけ改善されることがわかった(それでも大差はない)。
総合的に見て、スポーテージはスマートで、装備の整った優秀なファミリーカーだが、少しでも「高揚感」を求めるなら他車を検討すべきだ。
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