2024年版 平凡な毎日を変えてくれる最高のオープンカー 10選 風との一体感を楽しめる「相棒」
公開 : 2024.04.06 18:05
2. ポルシェ718ボクスター
長所:適度な広さの居住空間、驚くほどの使い勝手の良さ、幅広いエンジンラインナップ
短所:4気筒エンジンは耳ざわりが少し悪い
ポルシェのエントリーモデルであること、そして偉大な911の影に隠れていることから、718ボクスターは必ずしも世間から「正当」な評価を得ているとは言えない。暖かい陽射しの下を走るとき、ボクスターほど楽しくて夢中になれるクルマはないだろう。
標準の4気筒エンジンはいささかサウンドの魅力に欠けるが、ターボチャージャーの威力は疑いようもなく、直線加速では旧来のフラット6にも引けを取らない。
心地よいサウンドを望むなら、4.0Lの「GTS」を検討してもいいし、911 GT3のエンジンを積む718スパイダーRSもある。
ルーフはボタン1つで簡単に開閉できる。快適性が高く、オープンにしたままの長距離移動も苦にならない。
最大の美点はシャシーであり、完璧にバランスのとれた自由自在なハンドリングが、ドライバーをポルシェの世界観に引き込む。重みのあるステアリングフィール、強く繊細なグリップ、揺るぎないコントロール性、そして優れたブレーキを持つ。
また、フロントとリアにそれぞれトランクを備え、2シーターのオープンカーとしてはかなり実用的だ。確かに安くはないが、素晴らしいエンジニアリングと能力の高さを考えれば妥当な金額だと感じられる。
3. メルセデスAMG SL
長所:高性能、スポーツカー的ハンドリング、高級感ある内外装
短所:先代モデルのような優しい乗り心地ではなくなった
今回紹介する10台の中で、70年近い歴史を持つクルマは他にない。1957年、メルセデス・ベンツがW198型300SLロードスターを発表したとき、SLの伝説が始まった。
以来、6世代にわたってモデルチェンジが繰り返され、現行R232型ではSLのルーツであるモータースポーツへの回帰を図りつつ、ラグジュアリーなクルージングを目指している。
新型メルセデスAMG GTともに、AMGが開発を担当した。新開発の複合材料スペースフレームシャシーを採用する一方、先代モデルが使用していたエアマティック・サスペンションとハイドロニューマティック・サスペンションを廃止。代わりにスチール製コイルスプリング、四輪操舵(4WS)、四輪駆動、アクティブ・アンチロールバーを導入した。
エンジンは、SL 43に4気筒ターボ、上位のSL 55とSL 63にV8が搭載される。しかし、AMGらしく、これ以上ゆったりとした設定のモデルは存在しない。AMGのスポーツ志向のチューニングが、SLらしい洗練性と乗り心地を部分的に奪ってしまったのは少し残念だ。
最高出力588psのSL 63は期待通りの快速スポーツカーであり、0-100km/h加速はわずか3.5秒とされる。スーパースポーツカー並みのパフォーマンスとまではいかないが、それに近い領域に達している。
メルセデスお得意のデジタル技術が満載され、オープンからクローズへの切り替えも至って簡単。歴代モデルとは若干異なるものの、不朽かつ特別なオープンカーである。
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