速すぎ! 史上初 “電動マッスルカー” 登場 EVでも「爆音」ダッジ・チャージャー 550馬力の直6版も

公開 : 2024.03.07 18:05

ダッジ・チャージャーの第8世代となる新型チャージャー・デイトナが発表された。デュアルモーターのバッテリーEV版と3.0L直6ガソリン版が用意され、年内に米国で納車開始予定だ。

デュアルモーターのEVと、3.0L直6のガソリンを設定

米国の自動車メーカーであるダッジは、新型スポーツモデルのチャージャー・デイトナを発表した。長年使用されてきたヘミV8エンジンが廃止され、直6またはバッテリーEVが選択できるようになった。

内燃エンジン版は、ジープグランドワゴニアと共通の3.0L直6ツインターボガソリンを採用する。最高出力420psの標準モデル「シックスパックS.O.」と、最高出力550psの高性能モデル「シックスパックH.O.」の2種類が設定され、いずれも四輪駆動となる。

ダッジ・チャージャー・デイトナ
ダッジ・チャージャー・デイトナ    ダッジ

バッテリーEV版も2種類設定されており、高性能モデルの「スキャットパック」には、シリコンカーバイド(SiC)インバーターを備えた永久磁石同期モーターが2基搭載され、合計出力630ps、最大トルク86.7kg-mを発生する。

パワーショットという15.0秒間のオーバーブーストモードを使用すると、出力は670psまで引き上げられる。これにより、2648kgという車重にもかかわらず 0-97km/h加速3.3秒、1/4マイル11.5秒、最高速度215km/hに達する。

参考までに、テスラモデルSプラッドの3基のモーターで1020psを発生し、0-97km/h加速は2.4秒、1/4マイルは9.2秒とされている。

100.5kWhの大容量バッテリー搭載 「爆音」モードも

スキャットパックには、コーナリング性能の向上を目的としたトラックパックがオプションで用意されている。スプリングが硬く引き締められ、アダプティブダンパーと410mm径のブレンボ製ディスクブレーキが追加される。また、20インチ・アルミホイールに、フロント305mm幅、リア325mm幅のグッドイヤー・イーグルF1スーパーカー3タイヤが装着される。

標準モデルの「R/T」では、合計出力456ps(パワーショット使用時は496ps)、最大トルク55.8kg-mに抑えられている。0-97km/h加速4.7秒、1/4マイルは13.1秒とされる。最高速度はギアの短いスキャットパックよりわずかに速く、220km/hとなる。

ダッジ・チャージャー・デイトナ
ダッジ・チャージャー・デイトナ    ダッジ

また、ブレーキがやや小さくなるほか(354mm径)、スプリングやダンパーは快適性重視のチューニングとなる。ホイールは18インチを装着する。

バッテリーEV版はいずれも、400V、100.5kWh(使用可能容量93.9kWh)のバッテリーを採用している。米国EPAサイクルでの航続距離は最長510km、スキャットパックでは418kmとなる。

最大183kWの急速充電に対応し、27分で20~80%の充電が可能だ。

また、車外スピーカーでエンジン音を再現するフラッツォニック・エクステリア・サウンド・ジェネレーターが装備され、V8ヘルキャットに匹敵するサウンドになると言われている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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