またもヤリスファミリーが首位譲る 商品改良、グレード追加が効果を発揮 2月の登録車新車販売

公開 : 2024.03.11 07:05

・2024年2月期の登録車の新車販売を解説
・全体的に台数の落ち込みが目立つ中、商品改良やモデル追加車種が健闘
・新発売モデルも好調なスタート

ステップワゴンが久々のトップ10入り

日本自動車販売協会連合会は、2024年2月期における登録車新車販売の車名別ランキングを発表した。

2024年2月期 登録車通称名別新車販売トップ10
1位 トヨタカローラ:1万4841台
2位 トヨタ・ヤリス:1万2495台
3位 日産ノート:1万10台
4位 トヨタ・プリウス:9190台
5位 トヨタ・シエンタ:8613台
6位 ホンダヴェゼル:7520台
7位 ホンダ・フリード:7171台
8位 日産セレナ:6594台
9位 トヨタ・ノア:6027台
10位 ホンダ・ステップワゴン:5992台

ホンダ・ステップワゴン
ホンダ・ステップワゴン

登録車の2月期の車名別ランキングは、前年同月比0.7%増の1万4841台を販売したトヨタ・カローラが2カ月連続でのトップに輝く。続く第2位には、同20.7%減の1万2495台にとどまったトヨタ・ヤリスが前月と同位で位置。

また、第3位には同6.5%減ながら1万10台を売り上げた日産ノートが前月から2ランクアップで、第4位には同19.6%増の9190台を記録したトヨタ・プリウスが前月と同位で、第5位には同26.8%減の8613台と苦戦したトヨタ・シエンタが2ランクダウンで入った。

以降はホンダ・ヴェゼル、ホンダ・フリード、日産セレナ、トヨタ・ノア、ホンダ・ステップワゴンの順で続き、トップ10のうち5台がトヨタ車と前月から1台減り、代わってホンダ車が前月から1台増えて3台、日産車が前月と同じ2台という結果となる。

トップ10常連のトヨタ・ルーミーとトヨタ・ライズは、生産を担うダイハツの認証申請における追加不正行為の判明に伴う出荷停止の影響で、ルーミーが第42位(1027台)、ライズが第39位(1092台)と、大きく順位を落とした。

商品改良モデルが上々の売れ行きをみせる

トップ10以降では、SUVおよびクロスオーバーモデルの好成績が続く一方で、全面および一部改良や特別仕様車の設定を実施したモデルの健闘ぶりが目立った。クロスオーバーに加えて“スポーツSUV”を標榜するスポーツと“ニューフォーマル”を謳うセダンモデルを設定したトヨタ・クラウンは同56.8%増の5615台を販売して第14位に。

セレナとともに2023年度グッドデザイン賞を獲得した日産エクストレイルは同61.5%増の4224台を記録して第17位に、2023年4月に発売したホンダの新世代SUVのZR-Vは前月よりも92台多い3833台を登録して第19位に、2023年12月に全面改良したスズキスイフトは同34.4%増の3078台を売り上げて第20位に位置。

スズキ・スイフト
スズキ・スイフト

また、2023年4月に商品改良を図ったSUBARUインプレッサはSUVモデルのクロストレックと合わせて同64.5%増の2448台を登録して第22位に、2023年10月に一部改良を図ったスバルレヴォーグは同143.6%増の2178台を成し遂げて第24位にランクイン。

2023年6月に全面改良した高級ミニバンのトヨタ・ヴェルファイアは同1413.8%増の2089台を販売して第25位に、2023年12月に発売した新型コンパクトクロスオーバーSUVのレクサスLBXは1905台を売り上げて第26位に入る。

さらに、本年1月より改良モデルの販売をスタートしたマツダロードスターは同27.3%増の1270台を達成して第35位に、昨年12月に一部改良を図って日本での販売を再開したホンダ・オデッセイは1184台を登録して第37位にランクインした。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。

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