2024年版 世界で注目されるプラグインハイブリッドSUV 10選 走りと機能性に富んだPHEV
公開 : 2024.03.30 18:05
選択肢が急速に増えてきたプラグインハイブリッド(PHEV)のSUV。特に競争が激しい欧州市場から、大注目の最新モデル10台を紹介。走り、実用性、コストパフォーマンスなどさまざまな観点から評価した。
もくじ
ー電動化に向けた最適解? 注目のハイブリッドSUV
ー1. メルセデス・ベンツGLC 300e
ー2. BMW X5 xドライブ50e
ー3. キア・スポーテージPHEV
ー4. レンジローバー・スポーツ P460e
ー5. ポルシェ・カイエン
ー6. BMW X1 xドライブ25e/xドライブ30e
ー7. レクサスNX
ー8. ヒョンデ・サンタフェ
ー9. ボルボXC60
ー10. キア・ソレント
電動化に向けた最適解? 注目のハイブリッドSUV
走行性能、快適性、使い勝手の良さなど、さまざまな観点から特に優れたPHEV(プラグインハイブリッド)のSUVを10台紹介する。
PHEVは、内燃エンジン車とバッテリーEVの特徴を併せ持った存在で、エンジン、モーター、駆動用バッテリーを搭載している。電気の力だけで比較的長い距離を走れるほか、充電器でバッテリーを充電できる。万一、バッテリー残量が減ってもエンジンで走り続けることが可能だ。
車両重量や販売価格といった課題はあるものの、環境規制が厳しい地域における1つの「最適解」と見る向きもある。国や地域によっては税制優遇や補助金を受けられるため、多少価格が高くても売れている。
特に電動化が叫ばれる欧州市場では、排気ガスを出さないゼロ・エミッション走行とエンジンの安心感(航続距離の不安を解消できる)から、新車販売でも大きな比率を占める。自動車メーカーもかなり力を入れており、小型車から大型高級車まで多くのモデルにPHEV仕様が用意されている。
今回は、数多くのPHEVがしのぎを削る欧州市場から、特に注目すべきSUVモデルを10台取り上げたい。
1. メルセデス・ベンツGLC 300e
長所:電気のみの航続距離が長い、充実した車載技術、高級感あふれるインテリア
短所:重さを感じる走り、高価
電気のみで走れる航続距離をハイブリッドSUVで求めるなら、メルセデス・ベンツGLC 300eがイチオシだ。31.2kWhという非常に大きな駆動用バッテリーを搭載し、欧州WLTPサイクルで130kmの電気航続距離を謳っている。この点において、今回紹介する10台の中でもずば抜けている。
オプション装備を付けなくても非常に高価なのがネックだが、メルセデス・ベンツらしく、車載のマルチメディア・システムや高級感あふれるインテリアデザインなど、優れた点も多い。
パワートレインは、2.0L 4気筒ターボガソリンと、出力136psの電気モーターを組み合わせる。ただし、車重は2.3トン近くあり、ダイナミックな走りは期待できない。凹凸の激しい郊外の道路では縦方向のボディコントロールに少々苦戦している。しかし、乗り心地はスムーズかつ静かであり、大容量バッテリーに見合った電気の力強さがある。
2. BMW X5 xドライブ50e
長所:乗り心地とハンドリングが良好、十分な電気航続距離、スムーズでパワフルな直6エンジン
短所:7人乗りのオプションがない、トランクスペースが少し狭い
最近改良新型が導入されたBMW X5は、クリーミーでなめらかな3.0L直6エンジンを電気モーターと連動させることで、驚異的なパワーと低いランニングコストを両立している。
合計出力490psと非常にパワフルで、モーターが低速から太いトルクを発揮してくれるため、街乗りでも爽快な気分にさせてくれる。25.7kWhバッテリーにより、X5 xドライブ50eは最長105kmを電気だけで走行することができる。
車重2495kgとかなり重いが、従来のX5と同じくらいよく走る。洗練されているだけでなく、質量をうまくコントロールし、大型車としてはすっきりとして落ち着いたハンドリングを見せる。
駆動用バッテリーで3列目シートは装備できず、トランク容量も小さくなるが、それでも実用性は十分に高い。
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