新型アコードに続きホンダe:HEVモデル試乗 シビックとZR-V 雨の中で最新ハイブリッドを体験

公開 : 2024.03.10 11:05

・シビックとZR-Vのe:HEVモデルに公道を含めて試乗
・当日はときおり強い雨が降る天候
・「アクティブサウンドコントロール」も体験

新型アコードに次ぎシビックZR-Vのe:HEVにも試乗

ホンダが「スポーツe:HEV」と呼ぶのがシビックe:HEV/ZR-V e:HEV、そして3月8日に日本国内市場に帰ってきた新型アコード。この3台を試乗できるメディア向けのワークショップが、静岡県・伊豆サイクルスポーツセンターにて開催された。

新型アコードに搭載されるe:HEVのレクチャーやコース内試乗に加え、シビックやZR-Vのe:HEV車両を公道試乗するというプログラムである。先述したアコードの次にわれわれが乗り込んだのは、ZR-V e:HEV。

新型アコードに次ぎシビックとZR-Vのe:HEVにも試乗
新型アコードに次ぎシビックとZR-Vのe:HEVにも試乗    ホンダ

この日に用意されていた試乗車では唯一の4WDモデルである。

ZR-V e:HEV

新型アコードと同様、このZR-Vも北米や欧州、中国、アジア各地域で販売されるグローバルモデル。仕向け地によってフロントまわりの外観デザイン違いがあり、日本仕様はタテ型スリットのフロントグリルでオフロードテイストを高めている。

ZR-V e:HEVのパワーユニットは2Lのガソリンエンジンと2つのモーターを組み合わせたハイブリッドを搭載し、スペックはシビックe:HEVと同一。唯一異なるのは、ホンダが「リアルタイムAWD」と称する4WD車が設定されていること。このリアルタイムAWDは、弟分的にあたるSUV「ヴェゼル」のそれを発展改良させたものだ。

新型アコードに次ぎシビックとZR-Vのe:HEVにも試乗
新型アコードに次ぎシビックとZR-Vのe:HEVにも試乗    ホンダ

走り出してまず気付かされるのは、車内が静かなこと。停止時からの走り出しはモーターのみで駆動するので当然といえば当然だが、エンジンが始動しても、その印象は変わらない。

新型アコードに試乗したあとだと、さすがにZR-V e:HEVはエンジンの存在をもう少し近くに感じるというか、音も振動も気付きやすくはある。

当日はときおり強い雨が降る天候ではあったが、ZR-V e:HEVの高い着座位置によってもたらされる、視界の広さによる運転のしやすさが印象的。さらに4WDモデルが採用するリアルタイムAWDは、その名称のとおり常時4輪に駆動力が配分されており、「4本の足で路面を掴んでいる」という感覚がある。

前後の駆動力比率は、約58:42という前後重量配分に準じており、スロットルを踏みこんで加速体勢に入ると、リア向けの駆動力を高めていくというもの。そのため市街地やバイパス道路などの一般路では、ワダチでステアリングを取られやすいということもなく、車格を超えた重厚感や安定感ある走りが味わえる。

いっぽうワインディングにおいては、その安定感は残しながら、まるでスポーツモデルのような軽快なハンドリングを楽しめるのもZR-Vの特徴。ワインディングでは雨天時の伊豆の峠道らしく急に深い霧に襲われるようなこともあったが、これらの広い視界や高い走行安定性、つねに路面保持を感じさせるハンドリングから高い安心感を感じられた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    佐橋健太郎

    Kentaro Sabashi

    1973年生まれ。立教大学在学中に雑誌編集部のアルバイトを経験、卒業後も魅力が忘れられずに百貨店からネコ・パブリッシングへ転職。デイトナやカー・マガジン、ジェイズ・ティーポなどの編集部に所属し、2013年に独立。季刊誌「Honda Style」の編集長も務める。愛車は2006年式ホンダS2000と1965年式フォード・マスタング・ファストバック。
  • 編集

    香野早汰

    Hayata Kono

    1997年東京生まれ。母が仕事の往復で運転するクルマの助手席で幼少期のほとんどを過ごす。クルマ選びの決め手は速さや音よりも造形と乗り心地。それゆえ同世代の理解者に恵まれないのが悩み。2023年、クルマにまつわる仕事を探すも見つからず。思いもしない偶然が重なりAUTOCAR編集部に出会う。翌日に笹本編集長の面接。「明日から来なさい」「え!」。若さと積極性を武器に、日々勉強中。

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