メルセデス・ベンツAクラス、2026年まで生産継続か EV計画縮小で「延命」
公開 : 2024.03.12 06:25
「廃止」が近いと言われていたメルセデス・ベンツAクラスは、同社のEV計画後退に伴い、少なくとも2026年まで生産継続する可能性が高い。
小型のエンジン車、EV後退で生産継続
早ければ今年中に引退が見込まれていたメルセデス・ベンツAクラスだが、2026年まで生産が続けられるようだ。
メルセデス・ベンツは2月、電動化計画の後退を発表した。当初は2030年までに新車販売をすべてEVとする計画だったが、需要の鈍化を受け、「2030年代まで」内燃エンジン車の生産を継続することになった。
同社のオラ・ケレニウスCEOは、EVの普及が予想以上に遅れている理由の1つに、内燃エンジン車との価格差を挙げた。価格が同等になるのは「何年も先のこと」だとしている。EV需要は現在、特に低価格が求められる小型車と中型車に集中しているという。
現行型(第4世代)のAクラスは2018年に登場した。EVへの移行と、収益性の高い高級車への注力を理由に、2025年の生産終了が報じられていた。
Aクラスの生産継続に備え、メルセデス・ベンツはドイツのラシュタット工場を改装し、「MFAプラットフォーム」ベースの小型車と、「MMAプラットフォーム」の次世代小型車を生産できるようにしている。
MMAプラットフォームは、純エンジン車、PHEV、EVに対応しており、次期CLAをはじめとする複数の小型車に採用される予定だ。
次期CLAのエンジン車バージョンには、「M282」ガソリンエンジンが搭載される。EVバージョンには1~2基の電気モーターが採用され、航続距離は最長750kmとなる。