2024年版 タフでおしゃれな現代ピックアップトラック 10選 快適性も高い最新モデル
公開 : 2024.04.07 18:05
8. フォードF-150ライトニング
長所:巨大、速い、快適
短所:巨大、重い、左ハンドルしかない
フォードは、米国の大手トラックメーカーの中で最初に、大型ピックアップトラックF-150のEV版「ライトニング」を導入した。発表自体はテスラ・サイバートラックより早く、結果的に多くのブランドが追随する形となった。
北米では数年前から販売されており、現在フォードはグローバル市場に目を向け始めている。すでにEV大国ノルウェーへの導入が決定し、他の欧州諸国への導入も検討中と言われている。今のところ、左ハンドルしかないものの、弊誌の英国編集部も興味をそそられて試乗した。
結果は期待を裏切らなかった。試乗車は3.1トン強、旋回半径に7.5m以上を必要とする。それでも、0-97km/h加速4.5秒、1/4マイルを13.5秒未満で走破し、いずれも名高いE46世代のBMW M3よりも速かった。
無負荷走行では、F-150ライトニングは航続距離480kmを達成した。重いバッテリーを搭載しているため、最大積載量(800kg)は制限されるものの、建設現場などで電動工具用に最大9.6kWの電力を供給でき、テールゲートに巨大のステップが隠された1.7mの荷台を持つ。さらに、完全独立サスペンションで驚くほど快適な乗り心地と、巨大で快適なキャビンを備えていた。
そのボディサイズや高い価格設定により、従来のF-150ほど普及することはないだろう。しかし、驚くほど汎用性が高いため、さまざまな使い道を想像できる。
9. GMCハマーEV
長所:怪物的な速さ、オフロードで超有能、カニ歩きができる
短所:4トンの車重、入手が難しい
GMCのハマーEVは最も過剰なピックアップトラックかもしれない。最上位モデルでは、最高出力1000psと約138kg-mのトルクを持つトライモーター・パワートレインを搭載し、バッテリー容量は213kWhと巨大で、車両重量は4トンを少し超える。そのため、通常の運転免許では運転できない場合もあり、従来の乗用車や小型商用車というカテゴリーからは少し外れた存在だ。
ゼネラルモーターズのEV専用プラットフォーム「アルティウム」をベースに作られた新世代のEVだが、装甲のようなアンダーボディプロテクトを備え、比類ないオフロード性能を発揮する。前輪と後輪を同じ角度に傾け、まったく旋回することなく横へ移動する「カニ歩き」もできる。
エアサスペンションにより、乗り心地もかなり穏やかだ。しかし、北米市場以外で正規販売される可能性は低く、入手ルートは限られる。
10. ヘネシー・マンモス1000 TRX
長所:究極のステートメントトラック、速い、タフ
短所:15万ポンド(約2850万円)と非常に高価
フルサイズ、左ハンドルのアメリカン・トラックを走らせるのは大変だ。道路標識は小さく見えるし、駐車スペースからはみ出すことも当然で、駐車券の取り逃しなど、さまざまな不便を強いられる。そこまで苦労するなら、いっそのこと「突き抜けた」トラックに乗った方が良いという人もいるだろう。
テキサス出身の悪名高いチューナー、ジョン・ヘネシーによって大改造されたダッジ・ラムのマンモス1000 TRXは、最高出力1012psの6.2LヘルキャットV8スーパーチャージャーを搭載。これまで生産されたピックアップトラックで最速と謳われている。
ヘネシーによれば、全長5.8mの巨体にもかかわらず、0-97km/h加速はわずか3.2秒だという。また、ブレーキ付きトレーラーで4000kg近くまで牽引することができる。
なぜ、こんなクルマを作ったのか? ヘネシーは単に「可能だから」という理由でマンモス1000 TRXを開発した。それ以外の理由はない。
運転してみると、巨大なだけでなく重さもかなり感じられ、静止状態からの加速は思ったほど速くはない。しかし、一旦走り出せば激しい加速性能を見せる。