メルセデス・ベンツC180ブルーテック
公開 : 2014.12.03 23:40 更新 : 2017.05.13 12:50
ドライブ・モードは合わせて5つ。エコ、コンフォート、スポーツ、スポーツ・プラス、インディビジュアル(=個別設定)から選べる。スロットル・レスポンス、ステアリングの重さ、エアコンの強さ、スタート-ストップ・システムのパラメーターがそれぞれのモードに合わせて変わる仕組みだ。またATを選べば、変速タイミングもモードに合わせて変わる。スポーツとスポーツ・プラスではダウン・シフトを頻繁に繰り返すことにより、(経済性重視のディーゼルに必要かどうかは別にして)ドライバーを楽しませようとしてくれる。
レヴ・リミットは5200rpmに制限されているけれど、上までまわしたことによる恩恵はあまりなく、また上までまわそうともあまり思わないはずだ。というのもこのユニット、大半のディーゼルの例に漏れず、高回転域があまり得意ではないからだ。
市街地の走行における燃費は16.6km/ℓ。すこしだけ公表値とはかけ離れた結果となってしまったが、もう少しアクセルの踏み方に気をつければ21km/ℓ超えはさほど難しいことではないと感じた。
サルーンであるクルマならば高速道路こそ本分という見方もできるが、こと高速道路では116psのユニットを限界が見え隠れし始める。速度が増せば増すほど、エンジンに努力を強いるのは当然ではあるのだが、その速度域ではエンジンが音を上げ始めるのだ。排気量が大きなディーゼル車と異なり、追い越しを試みるならばその遥か前から準備しておかなかればならない。
その反面グリップは十分。凹凸が目立つ路上でも17インチのアロイ・ホイールと、快適なサスペンションのおかげで車体が安定を欠くこともなかった。ただしゆっくりとした速度でバンプを踏んだ時にも同じようなマナーを求めると痛い目にあうので注意が必要。
また直接的なライバルにあたるBMW 316dの方が、やや騒がしいものの、ステアリングは316dの方がずっとシャープでダイレクト。どちらが信頼できるかというと316dの方、というのも覚えておいた方が良さそうだ。