2026年度までに30モデル投入で過半数はEV、更に販売台数を100万台増 日産が中期経営計画「The Arc」を発表
公開 : 2024.03.26 07:05 更新 : 2024.03.26 10:20
パートナーとの新しい関係性
EVのコスト削減では「日産独自のファミリー開発」を行うと説明した。
ここでいうファミリー開発とは、複数のEVでの共通開発を進めることと、パートナー企業との連携を意味する。
技術的には、モーターとインバータなどEVパワートレインの一体化、次世代モジュラー生産、そして全固体電池を含めた各種の革新的なバッテリーの開発を推し進める。
欧州や東南アジアでは、これまで通りルノー日産三菱アライアンスを活用。また、日米市場については先に発表があったホンダとの連携を模索する。また、販売が減速している中国については、東風汽車などパートナーとの生産能力を最適化する。
今回の「The Arc」発表の前、日産に関する話題といえば、ボジティブな面ではホンダとの事業連携について協議の公表だ。内田CEOの「次世代に向けて、待ったなし」という言葉が印象的だった。
一方、ネガティブな面では、公正取引委員会から下請法違反に関する勧告を受けた。これについては、日産で発生した違反行為の内容を日本自動車工業会に提示し、自動車業界全体で自動車メーカーと自動車部品メーカーなどのサプライヤーとの、より健全な取引き関係を築くためのガイドラインやシステムの共有化を進めるとしている。
日産が歩んできた道を振り返ってみれば「Nissan Next」という初期改革がひと段落し、これから「シン日産」に向けた改革が本番を迎える。