【独自】税関での盗難車摘発は年間5台! 「おもしろレンタカー」34GT-R発見が奇跡とされる理由
公開 : 2024.03.26 17:45
平成17年7月に検査体制を強化
大型X線検査装置での検査は全数検査ではなかった。
なお、横浜港だけで年間約300万基(輸出入合計)のコンテナが取り扱われている。このうち輸出されるコンテナは年間約142万基(2023年)で1日あたりで計算すると約4000基となる。現在は本牧ふ頭にある大型X線検査装置1台で検査をしていますから、対象となるコンテナは大幅に絞られる。
また別の海コン(海上コンテナ)ドライバーのBさんいわく
「どこの国でもそうだと思いますが、税関は入ってくるものに対しては厳しい検査を行いますが、出ていくものに関してはかなり緩いです。コンテナ検査も輸入がメインです。税関の役割としては違法薬物など日本のルールで流通が禁じられているものを水際で阻止することですから、盗難自動車が全国の税関で年間数台しか摘発されないのも無理はないでしょう。これが全数検査になれば、かなりの台数の盗難車が見つかるのではないでしょうか」
簡単にまとめると税関の検査は「ザル」ということになるが、それでも平成17年7月には中古車を輸出する場合の審査や検査が強化されている。主な内容は以下。
1.中古自動車の通関時における輸出抹消登録証明書等の提出、車台番号等の確認
2.改正道路運送車両法の施行に伴い、輸出抹消仮登録証明書等を税関における輸出申告の審査の際に確認
3.厳重な審査・検査を行うため、自動車(自動二輪車及び原動機付自転車を含む)を旅具通関の対象から除き、業務通関に一本化
ただし残念なことに検査を強化した効果はあまりないようで平成18年~平成19年は3桁台の摘発だがそもそもこの時期は年間3万5000台以上が盗まれていた。
2023年の車名別盗難認知件数(警察庁発表)ではスカイラインは軽トラよりも少ない71台だった。2022年の116台から大幅に減っている。
これは人気がなくなったのではなく、オーナーが防盗対策を強化した結果だと考えられる。効果的な防盗対策についてはまた近日中に記事化してみたい。