「たっぷり盛った」斬新インテリアに驚く! ミニ・カントリーマン Cへ試乗 170psで充分楽しい

公開 : 2024.04.08 19:05

驚くほど速く安定性も高い 運転は楽しい

ドライブモードを「ゴーカート」にすると、アクセルレスポンスがイイ感じで鋭くなる。マイルド・ハイブリッドがアシストする19psと相まって、キビキビと爽快だ。

8速ATとの相性もいい。時折シフトダウンをためらう場面はあるものの、普段は必要なギアを不満なく選んでくれる。

ミニ・カントリーマン C エクスクルーシブ(英国仕様)
ミニ・カントリーマン C エクスクルーシブ(英国仕様)

ステアリングホイールの操舵に対し、フロントノーズは機敏に反応。従来から130mm長くなり、80mm高くなったボディを、サスペンションはしっかり支え、カーブが連続する一般道でも臆することなく駆け回れる。

運転は、楽しいといっていい。実際、驚くほど速い。安定性も高い。

そのかわり、予想通りといえるが、オプションの大径ホイールを履いていた試乗車は、乗り心地がハードだった。高めのアイポイントに対して、ステアリングの反応がクイックすぎると感じる場面もあった。

従来のミニに並ぶ、機敏なドライビングフィールが目指され、概ね達成できている。しかし、100点満点とはいえないだろう。ミニのDNAは受け継いでいるが、カントリーマンは少し成長しすぎたようだ。

反面、拡大したボディサイズは実用性で明らかなプラス。リアシート側のゆとりは増え、ベースを共有するBMW X1より広いほど。荷室の使い勝手も良く、オプションでリアシートをスライドさせることもできる。

便利なコンパクト・クロスオーバー

英国価格は、約2万9000ポンド(約548万円)から。試乗車はブラム・エクスクルーシブ・グレードで、多くのオプションも追加され、約3万9000ポンド(約737万円)へ上昇していた。これは、ちょっと盛りすぎの内容かもしれない。

ミニ史上最大となったカントリーマンは、便利なファミリー・クロスオーバーだ。該当クラスでは平均以上といえる動的能力を備え、一般道での快適性も低くない。もちろん、思わず息を呑むような、大胆なインテリアデザインも大きな魅力だ。

ミニ・カントリーマン C(欧州仕様)
ミニ・カントリーマン C(欧州仕様)

ミニ・カントリーマン C エクスクルーシブ(欧州仕様)のスペック

英国価格:3万1825ポンド(約601万円)
全長:4433mm
全幅:1843mm
全高:1656mm
最高速度:210km/h
0-100km/h加速:8.3秒
燃費:16.7km/L
CO2排出量:145g/km
車両重量:1545kg
パワートレイン:直列3気筒1949cc ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:170ps/4700rpm
最大トルク:28.5kg-m/1500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック(前輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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