140台のフェラーリが御殿場に集合 デイトナSP3も登場 FOCJフェラーリ・ブランチ 2024

公開 : 2024.03.30 10:55

新旧さまざまなフェラーリが御殿場につどう伝統のイベント「FOCJフェラーリ・ブランチ」が3月24日にタンタローバ・ガーデンで開催されました。フェラーリ・オーナーだけが参加できる、このイベントの様子をご紹介します。

今年のブランチは3月に開催

毎年春になると新旧さまざまのフェラーリが集まるイベントが御殿場で開かれる。その名はフェラーリ・ブランチ。クルマ好きなら一度は聞いたことのあるイベントだろう。しかし参加できるのはフェラーリ・オーナーのみに限られるため、門外漢には幻の存在といえた。

そこで3月24日に開催されたFOCJフェラーリ・ブランチ2024の模様をお伝えしよう。フェラーリのオーナーと聞くと、気難しそうなイメージを抱こうが、実は熱烈なクルマ好きで、会場ではクルマを囲んで和気藹々と歓談していた。

ガーデンの中央にはラ フェラーリと812コンペティツィオーネ、話題の4ドアGTプロサングエといった注目のモデルが並べられた。
ガーデンの中央にはラ フェラーリと812コンペティツィオーネ、話題の4ドアGTプロサングエといった注目のモデルが並べられた。    上野和秀

例年は桜が咲く時期に開かれてきたフェラーリ・ブランチだが、今年はF1日本GPが4月の開催となり、5月は複数のクラブ・イベントが予定されているため、ブランチ史上初となる3月に行われることになった。

デイトナSP3がやってきた

フェラーリ・ブランチには毎回特別なニューモデルが姿を見せ、参加者を楽しませてくれる。今回のハイライトは、イーコナシリーズの最新作であるデイトナSP3がブランチ初参加したことだ。

デイトナSP3は1967年のデイトナ24時間レースで1-2-3フィニッシュを飾った330P4、330P3/4、412Pという往年のリアミドシップV12スポーツプロトタイプをオマジュし、F1直系の最新テクノロジーで製作された限定のロードカーである。

イーコナシリーズの最新作であるデイトナSP3が、フェラーリ・ブランチに初参加した。
イーコナシリーズの最新作であるデイトナSP3が、フェラーリ・ブランチに初参加した。    上野和秀

ミドに搭載される伝統のV12エンジンは、6496ccから840psを9250rpmで発揮し、最高速度は340km/hに達するモンスターだ。

このほか最新のスペチアーレである812コンペティツィオーネは数多くが参加し、その中にはオープントップのコンペティツィオーネAも姿を見せていた。また話題4ドアGTのプロサングエがブランチ初お目見えとなった。

スペチアーレを代表するF40はもちろん、F50、ラ フェラーリ、599GTO、F12 tdfや8気筒スペチアーレのほとんどが揃った。クラシックモデルの参加は寂しく、365GTB/4デイトナ、512BBi、ディーノ246gtだけだった。

フェラーリ・ジャパン社長も来場

フェラーリ・ブランチで数少ないプログラムとなる開会セレモニーで、FOCJ川崎会長からは、「今年は設立10周年にあたり、様々なクラブの記念イベントが開催しますのでぜひご参加ください」と述べた。

続いてブランチのために参加したフェラーリ・ジャパンのドナート A.ロマニエッロ社長が登壇。参加したオーナーへ愛顧の謝辞と、フェラーリのこれからの体制が伝えられた。
「10年前の雨のブランチでFOCJがスタートしました。フェラーリはこの10年で30のモデルを発表しています。FOCJの勢いはフェラーリの成長と同じです」
「ハイブリッド化に対応して6月にマラネッロにバッテリー工場が完成します。今後はローコストで安心してフェラーリのPHEVに乗れる体制となります」と述べた。

フェラーリ・ジャパンのドナート A.ロマニエッロ社長がブランチのために来場。参加したオーナーへ愛顧の謝辞と、フェラーリのこれからの体制が伝えられた。
フェラーリ・ジャパンのドナート A.ロマニエッロ社長がブランチのために来場。参加したオーナーへ愛顧の謝辞と、フェラーリのこれからの体制が伝えられた。    上野和秀

続いてフェラーリ・ジャパンのマーケティング・ディレクターの田島氏からは、6月に鈴鹿で開かれるフェラーリ・レーシング・デイズと、9月のWECラウンジやル・マン観戦ツアーの案内がなされた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    戎大介

    Daisuke Ebisu

    1972年生まれ。学生時代はゲージュツを志すもネコ・パブリッシングの関連企業に就職し、個人売買情報誌クアントや通信販売SCENA、自社広告などの制作に携わる。その中で取材/撮影から執筆/デザイン/編集までを1人で完パケする仕事スタイルを確立し今に至る。現在は甲府は湯村温泉で半ば隠者となりながら、当サイトのスペシャルショップと常磐ホテルSNS更新で命脈をつなぐ。写真機材はクルマメディアの現場では他に出逢わないPENTAX。

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