コロナ禍による低迷から脱した「リバウンド消費」が一巡し停滞か 3月の登録車新車販売

公開 : 2024.04.02 07:05

低迷の背景と今後の展望は?

3月期の新車販売の動向に関して業界団体の関係者は「認証申請における追加不正行為の判明に伴って多くの車種の出荷を停止したダイハツと、豊田自動織機の自動車用ディーゼルエンジンの認証不正に伴って一部車種の出荷を停止したトヨタの影響で、本年3月期は前年同月比21.1%減と、3カ月連続で前年実績を下回った。

また、全体で見てもマイナスとなったブランドが多く、コロナ禍による低迷から脱した“リバウンド消費”が一巡して、新車販売の停滞傾向が強まった可能性が高い」と解説する。

スバル・フォレスター
スバルフォレスター

今後については「新車の需要は新型車を中心に底堅いものの、前述した停滞傾向の強まり、さらに実質賃金が物価上昇に追いついていないことから、新車販売は楽観できない状況が続く。一方でダイハツの国内生産車種の多くが生産および出荷を再開し、豊田自動織機の自動車用ディーゼルエンジンの出荷停止も解除されて当該車種の生産を再開していることから、4月以降はマイナス幅が縮小するものと予測される。

スケジュールが遅れていたトヨタとダイハツの新型車の発売も、新車販売台数の押し上げにつながるだろう」と指摘した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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