最近のクルマは「ヘッドライトが眩し過ぎる」 1万人以上の陳情受け英国政府が “緊急調査” へ

公開 : 2024.04.04 06:05

英国の運輸省(DfT)は自動車のヘッドライトの明るさに関する調査を開始した。「眩しい」という声が多く寄せられた。明るさに関する法律が見直される可能性もある。

多くのドライバーが不満… ヘッドライトの明るさ問題

最近の自動車のヘッドライトは眩しすぎるのではないか。そのような声が国民から多く寄せられ、英国政府が調査に乗り出した。

英国の運輸省(DfT)は、ヘッドライトの明るさに関する法律を見直すよう求める請願書に1万人以上の署名が集まったことを受け、調査報告書を作成すると発表した。

日本でも夜間、対向車や後方車両のヘッドライトが「眩しい」と感じる経験は多いのではないだろうか。
日本でも夜間、対向車や後方車両のヘッドライトが「眩しい」と感じる経験は多いのではないだろうか。

DfTは声明で、「多くの人々がヘッドライトの眩しさについて懸念を表明している。しかし、警察の事故統計では、交通安全に関する根本的な問題は示されていない」と述べたが、この問題については「証拠が不足している」ため、「適切な緩和策」を見据えて調査を行うという。

日本のJAFに相当する英国の王立自動車クラブ(RAC)は数か月前、約2000人のドライバーを対象に独自調査を行ったところ、28%が「ほとんどのヘッドライトが明るすぎる」と回答した。明るさに不満を持つ人のうち、74%が運転中にいつも眩しいと感じると答え、85%がこの問題は悪化していると思うと答えた。これを受け、RACは政府に対し「早急に」調査するよう求めた。

RACの安全担当スポークスマンであるロッド・デニス氏は、DfTがこの問題を認めたことを「真の転機」と評価した。

また、「この話題は間違いなく国中のドライバーの共感を呼んだ。多くの人がRACに連絡してきて、何とかしてほしいと訴えている」と述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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