2024年版 「おしゃれ+実用性も高い」小型ハッチバック 10選 欧州最強Bセグメント車、どれが好き?

公開 : 2024.04.20 18:05

7. トヨタヤリス

長所:市街地での快適性、優れたダイナミクス、非常に経済的
短所:パワートレインは魅力に欠ける、居住空間とトランクはライバルに劣る

第4世代となる現行型ヤリスは、歴代で最も好ましいモデルである。優れたパッケージングを誇った1999年の初代モデルに原点回帰し、見事な進化を遂げた。

7. トヨタ・ヤリス
7. トヨタ・ヤリス

スタイリングが良くなったほか、ハンドリングも優れており、トヨタが手掛けるハイブリッド・パワートレインの経済性の高さには目を見張るものがある。特に一般道の市街地走行ではハイブリッドの恩恵が大きい。

しかし、加速力のパンチには欠けており、またホイールサイズはよくよく注意して選ばなければならない。大径ホイールを装着すると外観はスマートになるが、その反面、足回りの硬さが顕著になり、乗り心地を損ねてしまう。

室内空間については、もう少し広ければよかったのにと思う。それでもヤリスは非常に好印象のハッチバックであり、新感覚のトヨタ車である。

8. プジョー208

長所:ファッショナブルな外観、力強いエンジン、優れたダイナミクス
短所:低いハンドル位置は人を選ぶ、乗り心地が雑に感じることもある、後部座席が狭い

Bセグメント・ハッチバックのデザインとしては、プジョー208が最高の教材かもしれない。綺麗にまとまったエクステリア、質感高いインテリア、そして3Dデジタルメーターやワイドスクリーンといった上級装備も特徴的だ。

8. プジョー208
8. プジョー208

しかし、手足の位置がしっくりこないドライビング・ポジション、プジョー独自の「iコックピット」の視界の狭さ、後部座席の狭さなど、身体のフィット感(人を選ぶ)と使い勝手に欠けるのは残念なことだ。

乗り心地はほぼ申し分なく、特にダイナミクスには磨きがかかっている。ハンドリングは正確でコントロールしやすく、スポーティに走らせることもできる。軽快感ではライバルに譲るところもあるが、ドライビングを十分に楽しめるはずだ。

3気筒ガソリンエンジンは性能もさることながら、静粛性や振動特性が好印象だ。e-208というEVバージョンも選ぶことができる。

9. アウディA1スポーツバック

長所:アウディらしい高級感、洗練された経済的なパワートレイン、スポーティな外観
短所:繊細さに欠けるサスペンション・チューニング、高価、高速走行時のロードノイズ

第2世代となる現行型A1スポーツバックは高級ハッチバックであり、価格もそれに見合った設定となっている。

9. アウディA1スポーツバック
9. アウディA1スポーツバック

エクステリアについては、特にスポーティなグレードが魅力的だ。可愛いだけで存在感に欠けるライバルもあるが、A1スポーツバックはどちらかというとアスリート的な強い存在感を放っている。

ハンドリングも良好で、運転するとシャシーが比較的アグレッシブなドライビングスタイルに偏っていることがわかる。軽快感という点では平均的なものだが、走りに対する熱意は感じられる。

その一方で、乗り心地の繊細さに欠ける場面も多い。ステアリングは少し軽すぎて、伝わってくる情報量も少ない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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