アルファ・ロメオ「33ストラダーレ」 1/33オーナーとなる内野氏 伊同社訪問とカスタマイズ要望
公開 : 2024.04.13 11:45
漫画からコンコルソ・デレガンツァまで: 日本とアルファ・ロメオ車への憧れ
アルファ・ロメオのデザインが、過去も現在も無意識に日本人の一部となっていることは、士郎正宗氏の有名な漫画「攻殻機動隊」に出てくる1990年代のアルファ・ロメオSZのような、日本の漫画家とビショーネブランドのクルマとの不思議な結びつきによって示されている。
同様に、アルファ・ロメオのヴィンテージカーと日本のコレクターとの間には、断ち切れない絆がある。17世紀に建てられた京都二条城で2018年に開催された、権威ある「コンコルソ・デレガンツァ京都」において、イタリアンブランドが成功を収めた。
1949年から1952年にかけてミラノのカロッツェリアツーリングが生産した36モデルのうちの1台である1951年式6C 2500スーパースポーツ・ヴィラ・デステが「ベスト・イン・ショー」の称号を獲得したことは記憶に新しい。
同年、かつてカエターニ王子が所有していた1939年製6C 2500スポーツ・ベルリネッタ・ツーリング(ツーリング・アーリーイタリアンクラス)と、1955年製1900スーパースプリント・ツーリング(ツーリング・クラシック・イタリアンクラス1952-1961)もそれぞれのクラスで受賞している。
日本でのイベントの主賓は、通常「空飛ぶ円盤」の名で知られ、アレーゼのアルファ・ロメオ歴史博物館に保管されている、世界に1台しかない1900 C52クーペであった。
イタリアのグローバルブランドにとっての日本市場の重要性
内野氏とアルファ・ロメオ・チームとのミーティングは、イタリア車との生活を愛する全ての人に共通する、イタリアンブランドに対する情熱の本質を改めて浮き彫りにした。
近年、アルファ・ロメオは、イタリアのデザインとスポーティを表現するブランドとして、日出ずる国でその地位を確立し、メイドインイタリーの商品を愛し、パフォーマンスとドライビングの楽しさを求める洗練された顧客層の心を掴んでいる。
実際、2021年に生産されたジュリアGTAとジュリアGTAmの世界限定500台のうち、88台が日本で登録された。アルファ・ロメオのクルマを選ぶ日本の顧客は、クルマ、スポーティ、そして最新のテクノロジーを求める真の愛好家たちである。
1960年生まれの内野氏は、1927年に繊維機械の修理業として創業した家業を、その後、二輪車や四輪車のプロトタイプ用の精密ギアを生産する事業に変え、技術革新/デジタル化/環境持続可能性を積極的に活用した結果もあり、世界的に確立された産業事業へと変貌させた。
現在、内野氏の日本工場は、国内外のほとんどの自動車・二輪車メーカーに供給しているほか、F1/WEC/モトGPなど、世界で最も有名な選手権でコンストラクターをサポートしている。