レクサスの自然吸気V8が “終了” へ 「LC」/「RC」欧州撤退? 英国ではSUVとセダンのみに
公開 : 2024.04.15 06:25
レクサスの英国部門が「LC」と「RC」の販売を終了した。欧州市場のラインナップからも両車を外す方針のようだ。これにより自然吸気V8搭載車がショールームから姿を消すことになる。
LCとRCが英国販売終了 理由は「規制対応」
レクサスの英国部門は、2ドア・クーペの「LC」と「RC」をラインナップから外し、販売停止した。自然吸気V8エンジン搭載車を英国から撤退させたことになる。
両車の販売年数は長く、LCは7年、RCは10年とライフサイクルの終わりに近づいていた。現地の広報担当者は撤退の理由として「法規制とホモロゲーションの課題」を挙げている。
具体的には明らかではないが、欧州の安全規制「GSR2」や新しいサイバーセキュリティー規制、あるいは排出ガス規制のいずれかの影響と考えられる。
弊誌が調べたところ、両車は欧州市場でもまもなく販売終了する可能性が高い。ドイツやフランス向けのレクサス公式ウェブサイトではまだ両車の情報が掲載されているものの、英国サイトからは削除されている。
LCとRCの撤退により、レクサスの欧州ラインナップはSUVが中心となる。LBX、UX、NX、RX、RZとともに、セダンのESとLS、ミニバンのLMが残るのみ。
そして、少なくとも英国では全モデルが電動化され(ハイブリッドもしくはEV)、自然吸気の5.0L V8エンジンはLC/RCとともに引退する。
これにより、英国ではフォード・マスタングとシボレー・コルベットの2車種のみが自然吸気V8を搭載した量産車となる。
LCは2017年からV8または3.5L V6ハイブリッドが販売されており、2020年にはソフトトップのコンバーチブル仕様が追加された。英国での累計販売台数は624台。
RCには発売当初から4気筒ハイブリッドが用意されていたが、2020年には廃止され、最高出力473psのV8を搭載したハードコア仕様のRC Fのみとなった。英国では10年間で2600台が販売された人気車だったが、昨年わずか15台、2022年にはわずか12台しか販売されなかった。
画像 優雅な2ドア・クーペ、5.0L V8で余裕あり走りを実現【レクサスLC/RC(英国仕様)を写真でじっくり見る】 全48枚