2024年版 人も荷物もたくさん運べる「7人乗りモデル」 10選 欧州ファミリーカーの知られざる魅力
公開 : 2024.04.21 18:05
2. ヒョンデ・サンタフェ
長所:洗練されたデザイン、広いトランク、最新技術
短所:PHEVモデルは高価、期待はずれの乗り心地、ステアリングフィールが物足りない
韓国ヒョンデが販売するサンタフェは、2018年の発売以来、弊誌のお気に入りの1台であった。PHEVモデルでも室内の広さは変わらない。
3列目シートは大人も座れるサイズで、乗り降りもしやすい。さらに、トランク容量は5人乗車時で571L、後部座席をすべて格納すると1649Lに拡大できる。
走りはゆったりとして落ち着いたものだ。PHEVモデルの1.6Lエンジンは加速時に少しうるさくなるが、出力90psの電気モーターが低~中速域でアシストしてくれる。ヒョンデによると、最長58kmのEV走行が可能だという。
また、ガソリンベースのフルハイブリッド仕様(合計出力230ps)と、長距離走行にぴったりな2.2Lディーゼルもある。
ステアリングは軽くて正確で、よほど急いでいない限り、おおむね満足のいく精度で走らせることができる。洗練性も高く、凹凸の激しい路面では乗り心地の粗さが目立つものの、基本的に快適だ。
PHEVモデルは約5万ポンド(約960万円)と安くはないが、この金額で同じような才能を持つクルマは少ない。
3. ダチア・ジョガー
長所:手頃な価格設定、経済的なマイルドハイブリッド、魅力的なデザイン
短所:3列目は狭い、力不足のパワートレイン、ボディロールが大きい
ルーマニアの自動車メーカーで、低価格車ブランドとして親しまれるダチアが欧州で販売する7人乗りミニバンのジョガー。一般的なBセグメント・ハッチバックよりも安い価格で、広さと装備を十分に備えている。
スタイルや洗練性の面ではライバルに劣るが、肩の力を抜いて付き合える「楽さ」がある。その魅力に抗うのは難しい。
ステーションワゴン、ミニバン、SUVの各ジャンルをまたぐようなデザインで、あらゆるニーズに応えてくれる。大人7人が乗れるだけのスペースがあるが、3列目シートはやや狭く、長時間の移動の際には向かない。後部座席は折りたたみ(3列目は取り外し)可能で、最大2094Lのトランク容量を誇る。
インテリアはプラスチック部品が多用されていて安っぽさを感じるが、ダッシュボードやドア内張りには、ファブリックトリムなど気の利いた装飾が施されている。収納スペースも多い。
1.0L 3気筒ターボガソリンエンジンは、7人乗車時は力不足感が否めないものの、比較的スムーズな走りを見せる。ステアリングは軽くて正確で、高い着座位置と相まって非常に運転しやすい。激しいコーナリングでは酔っぱらいのようにロールすることがあるが、グリップは強く、ハンドリングは確かな安心感がある。
切れ味鋭いストリートファイターというわけではないが、実に個性豊かで、クルマを操る満足感が得られる。重量は増すが、親会社ルノーの開発した経済的な1.6L 4気筒マイルドハイブリッドも用意されている。