2024年版 「速い+快適」な高級スーパースポーツカー 10選 日常使いもできる高性能モデル

公開 : 2024.04.27 18:05

9. マセラティ・グラントゥーリズモ・フォルゴーレ

EVのスーパースポーツが現れるのは時間の問題だったが、おそらく最大の驚きは、それがマセラティだということだろう。弊誌はグラントゥーリズモ・フォルゴーレの初期プロトタイプに試乗したが、マセラティはようやく自身の魅力を見出したと言える。

最新のグラントゥーリズモは、見た目こそ先代モデルとよく似ているが、実はすべて新設計で、当初から電動化を前提に開発された。バッテリーはトランスミッショントンネルに沿って後部座席の下に配置されているため、低車高でスポーティなドライビングポジションを実現している。

9. マセラティ・グラントゥーリズモ・フォルゴーレ
9. マセラティ・グラントゥーリズモ・フォルゴーレ

3基のモーター(リアに2基、フロントに1基)で合計出力760psを発生し、バッテリーの消耗を気にしなければ0-100km/h加速わずか2.7秒、最高速度は320km/hだ。もう少し控えめに走れば、1回の充電での航続距離は450kmになるという。

驚くほど軽快なコーナリング性能は、走り好きのドライバーを魅了するはずだ。ステアリングはスムーズかつ正確で、エアサスペンションとアダプティブ・ダンパーが荷重をうまくコントロールしている。

リアアクスルに搭載された2基のモーターは、俊敏性を高めるだけでなく、アグレッシブな動きも可能にしている。イタリア語で言うところの「Bella machina!(いいクルマ!)」だ。

10. BMW M8コンペティション

BMW M8を、フェラーリ・ローマのようにスーパースポーツカーとして捉えるべきか、あるいはベントレー・コンチネンタルGTのようなグラントツアラーとして見るべきなのかは議論の余地がある。

M部門独自のチューニングとスタイリング、高級感あるインテリア、可変四輪駆動システムなどを備えたM8は、まさにこの両クラスの橋渡し的な存在である。

10. BMW M8コンペティション
10. BMW M8コンペティション

純粋なドライバーズカーとして考えれば、大柄なボディと2トン近い車重はどちらもある程度不利だ。アストン マーティンヴァンテージポルシェ911ほどの一体感はなく、フェラーリ・ローマのような本能的な興奮もなく、マクラーレンのような触感もない。そのため、M5コンペティションの購入を考える人もいるかもしれない。

Mモデルのラインナップにおいては、M8がフラッグシップなのだろう。しかし、広い視野で見ると、ドライビングと静的魅力において細かいディテールが欠けているのである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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