■どんな感じ?

今年の夏のアクティブ・ツアラーのデビュー時に218dをテストした際、その洗練性に唸らせられたのは記憶にあたらしい。しかしそれ以上にこの220dのユニットは完成度が高い。

高速域ではロード・ノイズが気になるものの、エンジン単体でみると、同クラスのメルセデス・ベンツBクラスやフォルクスワーゲン・ゴルフSVよりもより洗練されていることがわかる。またBクラスよりもスポーティなインテリアにも好感がもてる。

4WDのBクラスよりも大きくリードするのは特に公道を走らせた時のこと。Bクラスが蹌踉めいたり傾いたりするところを、敏捷に駆け抜けるのである。

FF車によくあるノーズ・ヘビーな印象はごく最小限に抑えられており、素早いキックダウンのおかげで追い越し加速にも物足りなさを感じることはない。

操舵フィールは驚くほど生き生きとしているうえに、ワインディングでも十分に楽しめるほどステアリングの遊びが少ない。リアからの蹴りも相まって曲率が小さいコーナーでも力強く駆け抜けられる。

またオフロード性能を試すために地方のモトクロス・サーキットまで足を伸ばしたが、粗石や岩が敷き詰められた40％の傾斜路も一切のホイール・スピンを生じずに登ってくれた。傾斜の下りでも不安を感じる部分は一切なく、後輪の片方が浮いた状態でも堂々たる走破性を披露した。