VW、実用的な高級車「ID.7ツアラー」 荷物 “積み放題” の電動ワゴン 約1000万円から受注開始、欧州

公開 : 2024.04.19 06:05

フォルクスワーゲンは電動ステーションワゴン「ID.7ツアラー」の受注を欧州で開始した。航続距離は最長685km、トランク容量1714Lとトップクラスの実用性を謳う。

航続距離685km、トランク容量1714L

ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは、新型の電動ステーションワゴン「ID.7ツアラー」の受注を欧州で開始した。右ハンドルの英国価格は5万2240ポンド(約1000万円)から。

フォルクスワーゲンにとって初となる量産EVワゴンであり、ボディサイズは全長4961mm、全幅1862mm、全高1536mm。セダン版のID.7と基本プロポーションは同じだ。

フォルクスワーゲンID.7ツアラー
フォルクスワーゲンID.7ツアラー    フォルクスワーゲン

トランク容量は5人乗車時で605L、後部座席を格納すると1714Lに拡大できる。BMW i5ツーリング(570~1700L)やプジョーe-308 SW(548~1574L)を上回る積載力だ。

空力に配慮したスタイリングを採用し、空気抵抗を示すCd値は0.24(セダン版は0.23)とされる。

ID.7ツアラーには、「プロ」および「プロS」の2種類のグレードが用意される。プロは77kWhのバッテリーを搭載し、最大175kWの急速充電に対応、10~80%の充電時間は約28分だという。

プロSは大型の86kWhバッテリーを搭載し、WLTP航続距離は685kmと、市販の電動ステーションワゴンの中で最長となる。充電速度も最大200kWに向上する。

全車、フォルクスワーゲンの最新電気モーター「APP550」をリアに搭載し、最高出力286ps、最大トルク55.5kg-mを発生する。また、ツインモーターの高性能モデルとして、最高出力340psのID.7 GTXツアラーも夏に発売される予定だ。

インテリアでは、15インチのタッチスクリーン・インフォテイメント・ディスプレイが採用されている。生成AIのChatGPTを搭載する新しい音声アシスタント「IDA」も導入され、自然な会話に近いインタラクションを実現するという。

英国仕様では、LEDヘッドライト、ルーフレール、19インチ・アルミホイール、キーレスエントリー、30色のアンビエントライト、ステアリングホイール・ヒーター、バックカメラ、15インチ・タッチスクリーンを標準装備している。

オプションとして、ボタン操作で透明度を変更できる電子制御パノラミックルーフやマッサージシートといった快適装備のほか、室内照明、ステレオ、空調を調節して落ち着いた環境を作り出すウェルネス(Wellness)アプリなどがある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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