アウディRS e-トロンGTへ「パフォーマンス」追加? 改良版プロトタイプへ試乗 一層GTに

公開 : 2024.04.21 19:05

アクティブ・サスペンション採用 一層「GT」に

さらにアウディの技術者は、旋回性能を大幅に引き上げた。ポルシェのアクティブ・ライドに相当する、アクティブ・サスペンションが実装されるという。

油圧アクチュエータを利用し、アダプティブダンパーの減衰力を調整。各タイヤの上下動を個別に制御し、滑らかな乗り心地と引き締まった姿勢制御を両立させるものだ。

プロトタイプのアウディRS e-トロンGTと、アウディの技術者、ステファン・ライル氏(左)、筆者のジェームス・アトウッド(右)
プロトタイプのアウディRS e-トロンGTと、アウディの技術者、ステファン・ライル氏(左)、筆者のジェームス・アトウッド(右)

複数のセンサーからの情報を利用し、路面の凹凸を吸収。スポーティなモードでは、旋回時にボディロールを打ち消したり、加減速時のノーズリフトやノーズダイブを抑えてくれる。新しいタイカンの試乗レポートでも、お読みになったはず。

ライルは、RS e-トロンGTの動的特性を拡大することに重点が置かれたと語っていた。動きは限定的ながら、かなり効果的だという。

ドライブモードがデフォルト時は、グランドツアラーらしい落ち着いた走りを披露。滑らかな乗り心地を生むよう、ダンパーが調整される。一方でスポーティなモード時は、敏捷な操縦性をアシストする。

アスファルトが平滑ではない路面で、アクティブ・サスペンションの仕事ぶりは明確に体感できた。軽くない車重を実感させないことにも、役立っているようだ。ワイドな特性は、RS e-トロンGTの魅力を引き上げるに違いない。

限定的な情報と試乗ではあったが、効果的なアップデートになるだろう。既に試乗から4か月が経過するが、その印象は鮮明に覚えている。つまらない改良なら、これほど記憶に残ることはないはずだ。

アウディRS e-トロンGT(フェイスリフト版プロトタイプ)のスペック

英国価格:13万ポンド(約2496万円)
全長:−mm
全幅:−mm
全高:−mm
最高速度:249km/h(予想)
0-100km/h加速:3.0秒(予想)
航続距離:547km(予想)
電費:5.6km/kWh(予想)
CO2排出量:−
車両重量:2150kg(予想)
パワートレイン:ツイン永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:97kWh(実容量)
急速充電能力:320kW
最高出力:700ps(システム総合/予想)
最大トルク:103.5kg-m(システム総合/予想)
ギアボックス:1速リダクション(フロント)+2速オートマチック(リア)(四輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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