スコダ・ラピッド1.6TDI 105エレガンス
公開 : 2012.07.17 18:53 更新 : 2017.05.29 18:40
■どんなクルマ?
スコダ・ラピッドは、不思議なクルマだ。カテゴリー的には上のクラスであり、マーケティング的には確立されたオクタビアよりも広い室内を持つからだ。そのベースは、フォルクスワーゲンのモジュールを使っているが、フロント・エンドは現行ポロのPQ26を使い、リア・エンドにはUS市場向けのジェッタやビートルに使われているトーション・ビームを用いている。そして、それが、巨大なトランク・ルーム・スペースを生み出すことに役だっているというわけだ。ちなみに、次のトレドはこのラピッドをベースに造られる。
■どんな感じ?
われわれは既に元気なガソリン・エンジンの1.2TSIのテストはしたので、今回は1.6リッターのターボ・ディーゼルを試乗した。このエンジンは89bhpまたは104bhpで、7速DSGデュアル・クラッチではなく標準的な5速トランスミッションが組み合わせられる。
テスト車両は104bhpバージョンで、114g/kmのCO2排出量を持つ。もし、アイドリング・ストップ・システムを持つグリーンTECモデルを選択するのであれば、その数値は104g/kmにまで下がる。
ガソリン・エンジンの1.2TSIよりは洗練されてはいないが、力強さを感じるエンジンだ。
しかし、そのサスペンションはいただけない。まるで間違ったアフターマーケット用のサスペンション・キットを組み込んだように、そわそわして、且つバンプに対しては固い乗り心地を示すものだった。ある種、スポーティさを狙ったサスペンションなのだろうが、その意図は反映されていない。
エンジニアもまだサスペンションに改良の余地があるとは感じているようだ。われわれも1.2TSIのような洗練されたサスペンションを期待すると伝えておいた。
ただし、この小型ディーゼル・エンジンは、スコダによって見事に調整されていると感じたのである。
■「買い」か?
スタイルは主観的なものだが、ラピッドの直線的でカミソリのようにパリっとした峰は、多くの新車の不自然なラインとは無縁だ。スコダはラピッドのデザインは、直ぐに古さを感じるものにはならないだろうと言っているが、それには同意する。
(ジョン・シミスター)
スコダ・ラピッド1.6TDI 105エレガンス
価格 | 15,550ポンド(192万円) |
最高速度 | 190km/h |
0-100km/h加速 | 10.6秒 |
燃費 | 22.7km/l |
Co2排出量 | 114g/km |
乾燥重量 | 1179kg |
エンジン | 4気筒1598ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 104bhp/4400rpm |
最大トルク | 25.4kg-m/1500rpm-2500rpm |
ギアボックス | 5速マニュアル |