2024年版 乗り心地が良すぎて昇天する最新「高級車」 10選 羨望のラグジュアリーカー

公開 : 2024.04.28 18:05

4. ランドローバーレンジローバー

長所:広大なスペース、賢いPHEV
短所:大径ホイールでは洗練性が低い

第5世代となる最新型レンジローバーは、初代モデルのような農耕用オフロード車から大きく進化した。今や本格的なラグジュアリーカーであり、高いダイナミクスと信じられないほどのオフロード性能を発揮する。

4. ランドローバー・レンジローバー
4. ランドローバー・レンジローバー

軽さと強度を両立させた80%アルミニウム構造のMLAフレックス・プラットフォームを採用し、ねじり剛性は従来比50%向上している。研ぎ澄まされたエアサスペンション、48Vアクティブアンチロール・システム、四輪操舵(4WS)との組み合わせにより、正確なハンドリングと俊敏性を実現している。

また、走行中のロードノイズもささやくように静かで、荒れた路面も服従させる乗り心地を備えている。しかし、今回紹介する10台の中には、もっと洗練されているモデルもある。特に大径ホイールを履いていると、ちょっとした衝撃やボディの不自然な揺れが静寂をわずかに乱すことがある。

先代から引き継がれた直6ディーゼルエンジンは、マイルドハイブリッドのアシストにより十分な推進力を備え、アクセルを踏み込んでもかすかな雑音しか発しない。PHEVの「P440e」と「P510e」は大企業経営者を満足させるモデルであり、電気のみの航続距離が最長113kmとなる。

地球の運命よりもパフォーマンスに興味がある富裕層なら、最高出力530psの4.4L V8ガソリン(BMWから流用)を搭載する「P530」を選ぶこともできる。0-100km/h加速は4.4秒だ。EVバージョンのレンジローバー・エレクトリックもまもなく登場する予定だ。

どのモデルを選んでも、会員限定ラウンジのような快適さと質感、最新テクノロジーを堪能できる。室内の広さは、ゆったりとくつろぐには十分すぎるほどだ。

つまるところ、高級車に求めるものが何であれ、最新型レンジローバーはそれを見事にカバーしている。最近の車両価格は10万ポンド(約1900万円)弱まで上昇しており、かなり高額だが、この見合った、あるいはそれ以上の実力を秘めている。

5. メルセデス・ベンツEQSセダン

長所:長大な航続距離
短所:内装の質感はSクラスに及ばない

メルセデス・ベンツのフラッグシップEV、EQSセダンはライバルのBMWとはかなり異なるアプローチを取っている。BMW 7シリーズとi7がプラットフォームを共通化しているのに対し、SクラスとEQSはまったく別のクルマだ。

5. メルセデス・ベンツEQSセダン
5. メルセデス・ベンツEQSセダン

EVの静かな走りが高級車に似合っていることは間違いない。ボディの空気抵抗係数はCd値0.20で、120kWhの大容量バッテリーと組み合わせることで「EQS 450+」では640km近い航続距離を実現している。

室内は広く、静かで、乗り心地も悪くない。しかし、インテリアの素材の一部は車両価格に期待される水準に達していない。また、弊誌が試乗したEQSセダンは大径ホイールを装着しており、最高の乗り心地とは言えなかった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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