2024年版 乗り心地が良すぎて昇天する最新「高級車」 10選 羨望のラグジュアリーカー

公開 : 2024.04.28 18:05

8. BMW X7

長所:6気筒ディーゼルの華やかさ
短所:存在感ある外観は万人向けではない

BMWの説明を要約すると、X7はミドルクラスのX5を大型化したようなクルマではなく、7シリーズをオフロード向けに強化したものだという。もちろん、この説明では7人乗りの2ボックス車であるという事実を伝えきれていないのだが、BMWの開発陣が何を目指そうとしていたのかを窺い知ることはできる。

8. BMW X7
8. BMW X7

最新型X7は堂々としたエクステリアデザインを特徴とする。二分割のフロントライトと広大なグリルを備え、バックミラーに映ったときの存在感はとても大きい。インテリアでは、低めのダッシュボードにシームレスな曲線を描くインストゥルメント・パネルとインフォテインメント・スクリーンが装備されている。

公道では、そのサイズと重量をうまく処理しており、コーナリングでも驚くほど正確で運動性が高く感じられる。乗り心地は制御不能に陥ることなく、常に快適が保たれる。

最近の改良では、マイルドハイブリッドも直6ガソリンエンジンとディーゼルエンジンが新たに設定された。本稿執筆時点で弊誌が試乗できたのは最高出力380psの「xドライブ40i」だが、トルクフルで効率的な350psの「xドライブ40d」がベストかもしれない。

「M60i」は、最高出力530psの4.4L V8ツインターボを搭載し、0-100km/h加速はわずか4.7秒と、少し前のM5並みの速さを誇る。

9. アウディQ8

長所:スマートで落ち着いた、充実装備のインテリア
短所:乗り心地は改善の余地あり

現代の高級車の購買層がSUVを好む傾向にあるが、アウディQ8のようなクルマに乗れば、その人気の理由がよくわかる。箱型のQ7をスタイリッシュにアレンジし、外観的な魅力度も高いが、インテリアも同じように上質でソリッドな雰囲気を漂わせている。

9. アウディQ8
9. アウディQ8

大人4人がゆったりとくつろげる広さを備え、周囲のクルマよりも一段高いシートポジションにより、乱雑な道路状況からも解放されるような感覚がある。日常使いでも十分に対応できるだけの汎用性も備えている。

快適性と洗練性は一級品だ。ドライビング・エクスペリエンスは軽快で、雑味が少なく、ハンドリングも四輪駆動のステーションワゴンのように安定していて安心感がある。

6気筒のガソリンとディーゼルがあり、PHEVも選べる。また、SQ8とRS Q8というパフォーマンスモデルもあり、走り好きなドライバーが望む緊迫感を盛り込むことができる。

SUVであろうとなかろうと、Q8は紛れもなく、アウディが今作っている高級車の中でトップクラスに優れた1台だ。

10. メルセデス・ベンツEQS SUV

長所:ハイテク満載のインテリアと航続距離の長い大容量バッテリー
短所:粗いレザーとチープなプラスチックのせいで、少々安っぽく感じる。

少し無粋な名前から想像できる通り、EQSセダンとプラットフォームを共通化している電動SUVである。ステアリングフィールは驚くほど明確で、洗練性については特に高く評価できる。ロードノイズもほとんどない。

10. メルセデス・ベンツEQS SUV
10. メルセデス・ベンツEQS SUV

ほんのわずかな風切り音を我慢しなければならないが、それも高速道路に限ったことだ。路面のちょっとした段差であれば、地球の自転と同じくらいに無視できるし、神経を集中すればほんのわずかに感じられる程度だ。

ボディが巨大な分、室内空間も広大だ。2列目シートのレッグスペースは数日過ごせそうな広さがあり、7人乗車時でも十分なトランク容量を備えている。また、EQSセダンと同様、大容量バッテリーにより航続距離をかなり稼いでいる。

しかし、もっと魅力を際立たせるにはインテリアの改良が必要だろう。プラスチック製のエアコン吹き出し口とグロスブラックのセンターコンソールは、この半分の値段のクルマでも安っぽく感じられるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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