1225馬力の新「ハイパーカー」欧州初上陸! 中国アイオン(AION)新型EV導入へ
公開 : 2024.04.23 18:05
中国アイオン(AION)が電動ハイパーカー「ハイパーSSR」を欧州で初公開した。3基のモーターで合計出力1225ps、最大トルク1220kg-mを発生し、欧州のスーパーカーブランドに勝負を挑む。
0-100km/h加速1.9秒 高性能EVモデル
中国の自動車ブランドであるアイオン(AION)は、電動ハイパーカーの「ハイパーSSR」を欧州で初公開した。
ハイパーSSRは広州汽車(GAC)傘下のアイオンが開発した新型EVで、最高出力1225ps、最大トルク1220kg-mというハイパフォーマンスを誇る。
ボディサイズは全長4538mm、全幅1988mm、全高1238mmで、ロータス・エヴァイヤとほぼ同じ。車名の「SSR」は「スーパー・スポーツ・レース」の略称である。
アイオンによると、0-100km/h加速はわずか1.9秒、最高速度は250km/hに達するという。3基の電気モーターと74.68kWhバッテリーを搭載し、1回の充電での航続距離は506km(中国CLTCサイクル)とされる。
車両重量は公表されていないが、ボディやブレーキ、ホイールなどにカーボンファイバーを採用しているため比較的軽量と思われる。
アクティブ・リアスポイラーを装備し、高速走行時のダウンフォースを高めている。フレームレスのガルウィングドアも特徴的だ。
打倒「フェラーリ&ランボルギーニ」
インテリアでは六角形のステアリングホイールを採用しており、物理ボタン類は少ないが、クロームメタルが雰囲気を高めている。
スポーツシートは日常的なドライブにもパフォーマンス走行にも適しているという。アクティブ・クルーズ・コントロール、デュアルゾーン・クライメート・コントロール、8スピーカーのオーディオシステムなど快適装備も用意される。
ダッシュボード中央には14.6インチのタッチスクリーン・インフォテインメント・システムが配置され、8.8インチのデジタル・ドライバー・ディスプレイは航空機をイメージしたデザインとなっている。
アイオンは動物由来の素材を使用せず、持続可能性を強調している。再生糸や生分解性のビーガンレザーといった素材を使用し、一部のパーツは3Dプリントされる。
ハイパーSSRはまだプロトタイプ段階だが、まもなく本格的な量産体制に入るという。
アイオンは広州汽車の子会社として2017年に設立され、セダンやクロスオーバー車を複数展開してきた。広州汽車は以前、欧州のスーパーカーブランド(例:フェラーリやランボルギーニ)の独占を「中国によって終わらせる」として、スーパーカー分野に対し意気込みを見せていた。
中国メディアによると、ハイパーSSRは昨年末に中国市場で発売され、価格は128万6000人民元(約2750万円)から。最も高価な仕様であるアルティメット・トラック・バージョンは168万6000人民元(約3600万円)からとされている。
ハイパーSSRの欧州向けの仕様や導入時期についてはまだ明らかにされておらず、どのような形で欧州に上陸するかはまだ定かではない。