ボンドカー・ヒストリー
公開 : 2014.12.11 22:55 更新 : 2017.06.01 02:11
だが、BMWとの関係はそこで終わらず、1997年公開の “トゥモロー・ネバー・ダイ” では、ボンドにシリーズ初となる12気筒エンジン搭載モデル、BMW 750iLが与えられることになる。他のこれまでのクルマに比べると味気はなかったが、ボンドの携帯についているリモコンで操作できるラジコン機能がついていた。
BMWとボンドカーの関係は継続され、1999年公開の “ワールド・イズ・ノット・イナフ” ではZ8ロードスターがボンドカーになった。このZ8は、最後には、ヘリコプターにつるされた巨大のこぎりで真っ二つに切断されて終わることとなる。
アストン・マーティンは2002年公開の “ダイ・アナザー・デイ”で、再び協賛に復活し、ボンドカーはインビジブル機能付きのV12ヴァンキッシュとなる。このV12ヴァンキッシュは、氷上でトランクにマシンガンを搭載したジャガーXKRと対決した。
2006年公開の “カジノ・ロワイヤル” では5代目ボンドのダニエル・クレイグがよりマッチョなボンドを演じることになり、そのイメージにふさわしいクルマとして、アストン・マーティンDBSが選ばれた。DBSは、アストン・マーティンというブランドを体現しているクルマと言ってよく、現代的なスタイリッシュさを備えると同時に、6.0ℓV12エンジンによる圧倒的パフォーマンスを持ち合わせていた。2008年公開の “慰めの報酬”では、ボンドはDBSを繰り、敵の3台のアルファ・ロメオ159Tiの追撃を見事にかわしている。映画が公開された時点では未た発表前だったフォード・モンデオも ”カジノ・ロワイヤル” で、ボンドが繰るレンタカーとして見せ場に登場していたことも注目すべきことだ。
最新作 “スペクトル” の直前の作となる、第23作目の “スカイフォール”は、人気となったクレイグ・ボンドにとっては3作目となった。ここでは、007シリーズとしては6度目となるアストン・マーティンDB5が登場し、映画の最後の戦闘シーンで大きな活躍を見せた。また、DB5の他には、2012年製ランドローバー・ディフェンダー110ダブルキャブ・モデルも登場している。