「無償アプデ」で20ps増し マクラーレン・アルトゥーラ 長期テスト(3) タイヤ交換で速くなる?
公開 : 2024.05.05 09:45 更新 : 2024.06.19 13:57
冬タイヤだとスペックより加速が遅い?
この機会に、ほかに気になる部分も触れておこう。サッシレスのガルウイングドアドアは、氷点下時に開けにくくなる。開閉時はガラスが僅かに下がるのだが、凍りついて動かなくなるためだ。
もう1つ、実証できないので指摘するのは躊躇するが、速度上昇についても。間違いなく、アルトゥーラは速い。公道では有り余るほど。しかし不思議なことに、スペックより加速は遅く感じられる。
フルスロットルを与えると、瞬く間に速度が上昇していく。それでも、息が詰まるような圧巻の勢いはない。
これに関しては、冬タイヤが影響している可能性が大きい。アルトゥーラの履くタイヤはハイテクで、マイクロチップが埋め込まれている。リアルタイムに空気圧を測っているだけでなく、車載システムに夏タイヤではないこと自体も伝えている。
これにより、トラクションが制限されるとアルトゥーラは判断し、パワーがある程度抑制されているのだろう。そんな制御が本当に活きるのは、公道では許されない速度で走っている場合だとしても。
これと同様なことを、720 Sでも体験している。その頃は、まだマイクロチップが埋め込まれていなかったが、夏タイヤへ履き替えた途端、解き放たれたかのように勢いが増したのだった。
アルトゥーラも夏タイヤにすれば、見違えた加速を披露するだろうと予想している。その作業時には、先述の20psが上乗せされることにもなる。今年は、早めにタイヤ交換したいと思う。
テストデータ
気に入っているトコロ
アップル・カープレイ:標準装備で、アルトゥーラの普段使いを大幅に改善してくれる。
気に入らないトコロ
冬タイヤ:トラクション・コントロールが、不必要に早めに介入してしまう。
英国価格
モデル名:マクラーレン・アルトゥーラ(英国仕様)
新車価格:18万9200ポンド(約3633万円)
テスト車の価格:22万1400ポンド(約4251万円)
テストの記録
燃費:10.2km/L
故障:クルーズコントロール用レバーの交換
出費:なし