中古ではクラスの「コスパ1番」 ルノー・メガーヌ(4代目) UK中古車ガイド EDCの調子にご注意

公開 : 2024.05.12 19:05

コストパフォーマンス抜群の、4代目ルノー・メガーヌの中古車 ひと回り大きいサルーンのような乗り心地 タッチモニターなど装備は充実 英国編集部が魅力をご紹介

人気が伸びない4代目メガーヌ 訴求力は高し

ルノー・メガーヌの初代が発売されたのは、1995年。それ以来、フォルクスワーゲン・ゴルフオペル・アストラなどと激しい競争を繰り広げてきた。しかし、3代目からはやや劣勢に。4代目は2016年に登場しているが、それ以前ほど販売数は多くない。

結果として、英国の中古車市場に流通している4代目メガーヌも、ゴルフなどより数が少ない。とはいえ、悲しむ必要はない。良好な車両を探しやすいうえ、あえて選んだルノー好きが、大切に乗ってきた可能性も高い。モデルの完成度も低くない。

ルノー・メガーヌ(4代目/2016年〜/英国仕様)
ルノー・メガーヌ(4代目/2016年〜/英国仕様)

実際のところ、数ある中古車の中でも4代目メガーヌは訴求力が高い。走行距離が6万kmほどの2020年式1.3 TCeが、1万1500ポンド(約221万円)前後で狙えてしまう。認定中古車で。コスパの良さに驚かされる。

スタイリングやインテリアは魅力的だし、製造品質は高い。装備も充実している。R.S.でなければ、乗り心地も好ましい。

4代目の車重は軽くないが、130psの1.2 TCeでも、0-100km/h加速は約10秒でこなす。もう少し速いのがお望みなら、140psの1.3 TCeが狙い目だろう。

バランスが良いのは、205psの1.6 TCe。0-100km/h加速を約7.0秒で処理する、褒められる動力性能を備える。後輪操舵システムやルノー・スポールが手を加えたエンジンなど、ドライバーの気持ちをそそる内容でもある。数は限られるが。

装備は充実 価値に優れた欧州製ハッチバック

小改良後は、160psの1.6 Eテックと呼ばれるプラグイン・ハイブリッドが、英国市場には追加された。乗り心地は快適で、滑らかに不足ないパワーが展開される。電気のみで走れる距離は48km。近場での移動が中心なら、ガソリン代を大幅に節約できる。

英国には、ディーゼルターボも投入されている。1.5Lと1.6Lの2種類から選べるが、いずれも長距離走行との相性に長け、信頼性も高い。

ルノー・メガーヌ(4代目/2016年〜/英国仕様)
ルノー・メガーヌ(4代目/2016年〜/英国仕様)

ボディサイズは、このクラスとしては大きめ。車内空間にもゆとりがある。小物入れなどは限られるが、そのぶん荷室は広い。

多くのメガーヌでは、大きなインフォテインメント用モニターがダッシュボードの中央を飾る。クロームメッキが要所を引き締め、間接照明も隠されている。居心地は良い。

英国市場では、エクスプレッション+をエントリーに、GTナビまで6段階のトリムグレードが展開されるが、オススメはダイナミック・ナビ。オートワイパーにオートライト、ヒーター内蔵ドアミラー、ハーフレザーシートなどが装備される。

デュアルゾーン・エアコンにキーレスエントリー、プレミアム・オーディオ、7.0インチ・インフォテインメント・システムなども付いてくる。これ以上の装備は、必要ないだろう。

確かに、存在感はやや薄いかもしれない。しかし、価値に優れた欧州製ハッチバックをお望みなら、4代目メガーヌがきっと満足させてくれる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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